車載用水晶振動子


自動車の先進安全走行技術に高品質な水晶振動子で貢献

自動車の技術で大きく注目されているADAS (先進運転支援システム) は、電子部品なくしては成り立ちません。小型で高速、高精度な電子制御にはムラタの小型、高精度、高品質の水晶振動子が最適です。


自動車の運転 (走る・曲がる・止まる) に電子制御 (ECU) は欠かせない存在ですが、近年はカメラやミリ波レーダーなどのセンサが数多く搭載され、ADASと呼ばれる安全機能を実現しています。この電子制御になくてはならない部品がICとその動作をつかさどるタイミングデバイスです。ムラタは、高精度な水晶振動子を独自の製造技術で作り上げました。

水晶振動子HCR®XRCGB-F-Aシリーズは、2.0×1.6mmと小型ながら、既存の水晶振動子にはない世界初となる独自のパッケージ技術を用い、品質や量産性、コストパフォーマンスに優れた振動子です。周波数は24MHzから48MHzをカバーします。水晶ブランクの設計を最適化し、自動車の一般的な動作温度 (-40~+125°C) での周波数許容偏差を最小で±35ppmにまで縮めて、Ethernetなどの次世代車載LANや画像処理ECUにも対応可能にしました。また、車載電装部品の信頼性試験規格であるAEC-Q200に準拠し、RoHS/ELV指令にも対応しています。

水晶振動子HCR®XRCGB-F-Aシリーズ 2.0×1.6mmサイズ

XRCGB-F-Aシリーズは、ムラタのセラミック発振子:セラロック®で実績のある独自の非気密パッケージ"Cap Chip"構造を採用しています。セラミック単層基板に金属キャップを樹脂封止したシンプルな構造ですが、セラロック®で蓄積してきた生産技術力、品質管理を結集して経済的でありながら高品質な水晶振動子に仕上げています。一般的な水晶振動子は、専用のセラミックパッケージで気密性の高い封止をしますが、わずかな水分が残ると不安定な特性や不発振の原因となります。XRCGB-F-Aシリーズは水蒸気が分子レベルで樹脂封止部を透過することができるので、パッケージ内の水分残による特性変動の問題を解消することができます。さらには、微小な無機物系異物 (パーティクル) も取り除くことができるため、きわめて高品質な部品を提供することが可能です。ムラタは、今後も自動車の小型化、高性能化、高品質化に大きく貢献できるタイミングデバイスを提供していきます。


項目 単位 規格
公称周波数 MHz 24 25 27 48
動作温度範囲 -40 to +125
周波数許容偏差 ppm ±30 ±50
周波数温度安定性 ppm ±35 ±65
等価直列抵抗 ohm 120 100 80 60
励振レベル uW 300max.
負荷容量 pF 6

代表周波数の電気特性


用語解説

ADAS (Advanced Driving Assistance Sytems) : 先進運転支援システムとして、カメラやミリ波による車両周辺センシング技術と、エンジン、ブレーキ、ステアリング制御技術を組み合わせて安全性を高めたシステム。
ECU (Electric Control Unit) : 電子制御回路の総称。
Ethernet : オフィスや家庭で一般的に用いられるLAN (Local Area Network) の規格。自動車用次世代LANとしても車両導入が進んでいる。IEEE802.3で規定されている100BASE-TXやOPEN Alliance SIGが策定しているBroadR-Reach®などがある。
AEC-Q200 : Automotive Electronics Councilが策定した、車載電装部品に求められる信頼性試験規格。
RoHS/ELV指令 : EVにおける環境負荷物質 (鉛、水銀、カドニウム、6価クロム、2種の有機臭素化合物) の使用を制限もしくは禁止する指令。


プロダクツ&マーケット