株式会社村田製作所(以下、「当社」)は、世界最小※1となる2012サイズ(2.0×1.2mm)の車載PoC※2インターフェース向け広帯域インダクタ「LQW21FTシリーズ」(以下、「本製品」)を商品化しました。2021年5月より量産を開始します。
近年、自動運転の実現に向けた先進運転支援システム(ADAS)などの普及により、自動車の周辺状況をモニタリングするため、多くの高精細な車載カメラが搭載されるようになっています。これにともない、多数のケーブルが使用されるようになり、1本のケーブルで信号と電力を同時に伝送できるPoC回路のニーズが高まっています。PoC回路では、回路処理部で広帯域信号を扱うほか、信号と電源を分離するために、広帯域で高インピーダンスを維持する必要があることから、通常は複数のインダクタを使用します。
本製品は、当社独自のセラミック材料やコイル構造により、世界最小の2012サイズ(2.0×1.2mm)で広帯域かつ高インピーダンスを実現し、インダクタの個数および実装スペースの削減を可能にしました。これにより、車載カメラモジュールなどの小型化を実現し、電装品の小型・軽量化に貢献します。
当社は、今後も市場ニーズに対応した製品開発に取り組み、自動車の高性能化・高機能化に貢献していきます。