弊社では、建屋屋根や駐車場カーポートに設置した太陽光パネル(容量796kW)による発電と産業用蓄電池システム(容量1,234kWh)、それらによる発電・蓄電池の充放電を最適化する運転制御システムを使用しています。
駐車場に設置したカーポート型太陽光発電は積雪荷重175cmに対応し、駐車利便性向上(積雪・除雪対応、乗降性、駐車容易性)を配慮したデザインとしました。
蓄電池には村田製作所のリチウムイオン二次電池「FORTELION」を用いており、安全性はもちろん屋外環境での長期稼働に適したシステムとなっています。また、最適な容量選択ができる構成としたことで、太陽光発電の余剰電力の吸収やBCPなどの使用目的に合わせた容量を設置可能としています。
積雪対応カーポート太陽光パネル(左)と蓄電池(右)
太陽光発電&蓄電池システムでは、上記ハードウェアを生産計画・気象情報・発電予測・電力消費予測の各情報を統合して、リアルタイムで電力を最適制御する独自開発したエネルギーマネジメントシステムを採用しています。発電が可能な日中は、生産量の増減や天候の変化をモニタリングしながら自家発電の利用と蓄電池の充放電を効率的に行い、系統電力の供給負荷を安定的に低減します。また、夜間は日中の電力需要に備えた蓄電池への充電を行い、系統電力への供給負荷の安定化に寄与します。なお、蓄電池システムにおけるエネルギー予測および制御システムは村田製作所独自のものとなっています。
年間発電量は910MWhとなり、工場電力全体の再エネ利用率は約15%、CO2削減効果は年間で約445トンとなる見込みです。
システムの管理画面では、弊社のリアルタイムの消費電力、太陽光の発電、蓄電池の充放電、時間・日・月単位の各電力量、再エネ利用率、電気料金を表示できるようにしています。日常の稼働状態の見える化だけでなく、電力・料金データ分析を通して環境意識の向上や経費削減の気づきと行動へつなげるゲートウェイとしての役割を担うツールとして導入しました。村田製作所グループ複数拠点のシステム設置が進むときには、電力状況を統合してモニタリングできるようにする予定です。
溢れさせず、使い切る
システムの管理画面