チップインダクタ
今や日常にかかせない携帯電話、デジタルカメラ等の電子機器類は、多機能化と共に薄型化が進んでいます。この先端技術を支えているのが当社で生産している「チップインダクタ」です。
特に高周波回路で使われるLQWシリーズ (*1) は、携帯電話等の電子部品間におけるインピーダンスマッチングに欠かせないものであり、その性能は海外でも高い評価を受け、世界市場でトップクラスのシェアを誇っています。
*1) LQW04A/LQW15A/LQW18A
- インピーダンスマッチング用
- 共振用
- チョーク用
- 電圧変換用 (DC/DCコンバータ用)
チップインダクタの性質
携帯電話、Bluetooth、AV機器など高周波/一般回路を使用した電子機器のノイズ対策に最適
高周波/一般用
用途1. インピーダンスマッチング用 ~インダクタは信号ラインの交通整理が得意~
一般に信号の流れやすさは、電子回路ごとにまちまちで、回路Aから出た信号をそのまま回路Bに流すと、信号の反射が起きて、信号が正しく伝わらなかったり、反射した信号自体がノイズとなり、機器が正しく動作しない原因となります。
そこで、コンデンサとインダクタを組み合わせたマッチング回路を回路A・B間の信号ラインに接続することで、信号の流れがスムーズになります。
用途2. 共振回路用 ~インダクタは欲しい信号だけ拾うのが得意~
インダクタをコンデンサと組み合わせると、ある周波数で電気が突然流れやすくなったり、逆に流れにくくなったりします。
(インダクタとコンデンサのつなぎ方で特性が逆転します)
この周波数を共振周波数といい、この現象を共振現象といいます。
この現象を利用して、特定の周波数の信号だけを取り出すことができます。
用途3. チョーク用 ~インダクタは電気を安定化するのが得意~
インダクタには、急激な電流変化に対して「変化を妨げようとする」はたらきがあります。つまり、電気を安定化させるのです。
これを利用して、安定した電源が必要なICや電子回路への電源供給回路で使われています。
電圧変換用 (パワーインダクタ)
製品概要
世界最小クラスのパワーインダクタを生産しています。携帯用電子機器のIC電源やLCDバックライト用電源回路等に使用されています。
用途 電圧変換用 (DC/DCコンバータ用) ~インダクタは欲しい電圧を上げ下げするのが得意~
チョーク用インダクタは、コンデンサと共に”DC/DCコンバータ”等のスイッチング電源回路で電源電圧の降圧や昇圧に使われます。