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ムラタが創業から大切にしてきた「挑戦の精神」と「独自性」の哲学をひも解きます。材料開発からデバイス設計、モノづくり技術に至る独自の一貫生産体制がどのように生まれたのか、技術・事業開発本部 本部長の村田崇基が語ります。
※掲載している内容・役職は、2026年3月時点のものです。
技術・事業開発本部 本部長メッセージ
創業以来、ムラタは「良い電子機器は良い電子部品から、良い電子部品は良い材料から」という理念を大切にしてきました。この理念は、時代が変わっても私たちの技術開発活動の核であり続けています。
ムラタの社是の一節に掲げている「独自の製品を供給して、文化の発展に貢献する」という言葉は、創業者の村田昭が父親から受けた薫陶(くんとう)を源流とした商売を興す際に生まれたものです。この独自性への拘りと信念が、その後の会社の成長において大きな原動力の一つとなり、今日でも私たちが大切にしている価値観となっています。
技術開発に必ずしも限った話ではありませんが、顧客への価値提供を考える際には他者との違いを明確にし、かつそれが顧客へメリットをもたらすものでなければなりません。この意識付けを強く持とうとしたときのトリガーとして「独自性」というキーワードは、自社内での社是への理解の高さも相まって、今でも非常に有効に働いている実感があります。
技術開発テーマの構想段階や節目となる判断の際にも繰り返し問われており、この問いかけこそが、優れたアウトプットを生み出す原動力に他なりません。
創業当初より、同業他社が手掛けられない高難度で複雑な要求に対応していくことで、業界での高い評価を得るとともに、その評判を通じて学術界との交流の機会が広がりました。
その中で出会った、当時最先端の誘電体材料であったチタン酸バリウムの研究者である京都大学の田中哲郎教授との出会いがムラタの主力であるセラミックコンデンサ事業の発展の礎となり、今や世界中の電化製品に供給される製品となったのは象徴的な逸話と言えます。
物事を長期的な視点で考えることを良しとする経営風土があるため、すぐに結果が出ない開発案件も一定許容されます。同業他社が手を出しにくい領域にも挑戦できるのは、まさに、この風土があるからであり、それこそが私たちの技術の「独自性」を支えています。
こうした創業期より受け継がれる哲学は、時代の変化とともにより一層磨かれ、ムラタの企業文化として根付いています。
私たちは、単に技術を追求するだけでなく、それが社会やお客様の課題をどのように解決し、文化の発展に貢献できるかという視点を常に持ち続けなければなりません。
この視点こそが、単なる技術追求を超えた、真の価値創造を可能にしているのです。
ムラタの強みは、材料技術からデバイス設計、モノづくり技術に至るまで一貫した技術体系を自社内に有している点にあります。
「必要は発明の母」という言葉がありますが、私たちも「良い電子機器は良い電子部品から、良い電子部品は良い材料から」との考えを突き詰めていった結果として、垂直統合や一貫生産体制の構築に至りました。
この垂直統合型の技術基盤は、源流にまで遡った高度な品質管理と信頼性の確保を実現し、安定した製品供給を可能にしています。加えて、各技術分野の融合による新たな価値創造、先進的な製品開発を推進する力の源泉となっています。
私たちのアプローチが普遍的であるとは言えませんが、電子部品という分野においては、良い選択肢だったと言えるでしょう。この独自の体制こそが、私たちが自信を持って製品を届けられる理由です。
世界を動かす、ムラタのイノベーション
新たな価値を生み出し続ける、ムラタのイノベーションについてご紹介します。
材料技術 / 商品設計技術 / 生産技術 / 共通技術