今年度の「村田製作所INNOVATOR IN ELECTRONICS賞」には、下記の作品が選ばれました。
『Tomotor2』
京都教育大学附属京都小中学校 5年 尾﨑 友亮 さん
『レモンと砂糖を混ぜると接着剤になるのか?』
東山中学校 3年 松島 柊介 さん
尾﨑さんの作品テーマの「Tomotor」というのは研究者であるご本人のお名前とモーターを組み合わせた造語で、過去に製作されたモーターを改善し、「Tomotor2」としてその製作過程と実機を研究作品として出展されました。モーターを自作する作品は毎年何点か出展されているようですが、簡単な仕組みのものが多いようです。一方で尾﨑さんの作品は回転方向の切り替え、回転速度、コイルのN極S極を確認するLEDなど充実した機能が搭載されている点や、より良い作品にするため、自ら課題を解決する方法を考え、設計図を作成して製作された点が評価されました。
松島さんの作品は、弟さんが参加した大学の親子理科教室で、石油を材料とする樹脂の接着剤の代わりに、レモンと砂糖が接着剤になると聞いたのがきっかけで、それならば環境にやさしく、石油由来のものに変わって安全に使えるのではないかという想いで研究に取り組まれたそうです。その着眼点、動機のすばらしさもさることながら、接着剤の強度を調べるために、ヒノキの粉を固めて板を製作する際、材料の選定や、ヒノキの粉の粗さなどの予備実験を行って実験結果の精度を高める工夫をされている点、実験方法も条件を制御して実験結果の比較がしやすいように工夫されている点、写真を活用した分かりやすいレポートなども評価されました。