京都サイエンスコンテスト表彰式が開催されました

2023/10/30

その他CSR活動

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2023年10月29日(日) 京都市青少年科学センター 別ウィンドウで開く (京都市伏見区)において、第28回京都サイエンスコンテストの表彰式が開催されました。当コンテストは、物理・化学・生物・地学に関わる理科研究作品を募集し、優秀な作品を表彰するもので、子どもたちの探究心を育成し、自然科学やその研究の楽しさ・すばらしさを感じてもらうために1996年から実施されています。村田製作所は京都市とSTEAM教育を通じて次世代を育成するパートナーとして連携しており、今年度より当コンテストの優秀賞のひとつとして、時代とともに多様化していくニーズにお応えし、独創的な製品や技術を通じて社会に貢献していくというムラタのスローガンを冠した「村田製作所INNOVATOR IN ELECTRONICS賞」を新設しました。

今年度の「村田製作所INNOVATOR IN ELECTRONICS賞」には、下記の作品が選ばれました。

受賞作品1
『Tomotor2』
京都教育大学附属京都小中学校 5年 尾﨑 友亮 さん
受賞作品2
『レモンと砂糖を混ぜると接着剤になるのか?』
東山中学校 3年 松島 柊介 さん

尾﨑さんの作品テーマの「Tomotor」というのは研究者であるご本人のお名前とモーターを組み合わせた造語で、過去に製作されたモーターを改善し、「Tomotor2」としてその製作過程と実機を研究作品として出展されました。モーターを自作する作品は毎年何点か出展されているようですが、簡単な仕組みのものが多いようです。一方で尾﨑さんの作品は回転方向の切り替え、回転速度、コイルのN極S極を確認するLEDなど充実した機能が搭載されている点や、より良い作品にするため、自ら課題を解決する方法を考え、設計図を作成して製作された点が評価されました。

松島さんの作品は、弟さんが参加した大学の親子理科教室で、石油を材料とする樹脂の接着剤の代わりに、レモンと砂糖が接着剤になると聞いたのがきっかけで、それならば環境にやさしく、石油由来のものに変わって安全に使えるのではないかという想いで研究に取り組まれたそうです。その着眼点、動機のすばらしさもさることながら、接着剤の強度を調べるために、ヒノキの粉を固めて板を製作する際、材料の選定や、ヒノキの粉の粗さなどの予備実験を行って実験結果の精度を高める工夫をされている点、実験方法も条件を制御して実験結果の比較がしやすいように工夫されている点、写真を活用した分かりやすいレポートなども評価されました。

今年は1,661点の作品の応募があり、27作品が入賞しました。日常生活における身近な不思議に対し、仮説や調査・実験を通して、科学的なデータを蓄積させ、自分なりに追求して導き出した研究結果が丁寧にまとめられていました。中には数年にわたって継続している研究、失敗を繰り返しながら何度もチャレンジした研究、独自の視点で工夫された研究など、非常にレベルの高い作品ばかりで、探究心あふれる子どもたちが、私たちのこれからの未来を支えてくれることを強く感じることができました。

展示風景1
展示風景2

また、表彰式では、緊張しながらもご自身が工夫して取り込んでこられたポイントや、研究を支えてくださった保護者・先生方に感謝を伝える姿に、研究者として第一歩を踏み出された風格を感じました。

村田製作所はこれからもSTEAM教育を通じて、未来を担う人材育成の教育に取り組んでまいります。