環境とムラタ

公害防止と化学物質管理

ムラタでは、事業活動が地域社会におよぼすリスクの最小化と問題発生時の迅速な対応に努めるとともに、ムラタの環境保全活動について地域の方々にご理解いただくため、会社見学会を開催するなどの情報公開にも努めています。

ムラタは、持続可能な社会システムを目指して、地球環境への負荷が少ない製品の提供に努めています。
RoHS指令やREACH規則などの法令遵守はもとより、環境負荷物質のグローバル・トレンドやお客様からのご要求を取り入れたムラタの自主基準を設け、下図のような管理体制で、製品に含有される環境負荷物質の削減・禁止に積極的に取り組んでいます。

さらにムラタは、環境負荷物質の法改正にも先回りの対応を実施しています。
現在のRoHS指令では、EUで販売される電子・電気機器に対して10種類の化学物質の含有が制限されています。このうち、4種類の特定フタル酸エステル類の含有制限は2019年7月22日から施行された改正で新たに追加され、ムラタでは改正RoHS指令の施行に先立ち、2017年7月から新規開発製品に対し特定フタル酸エステル類の含有を禁止しています。また、接触汚染を防止するため、工程や物流の過程で接触する包装材やツール類も管理の対象としています。

このようにムラタは、環境負荷物質の削減においても、社会・地域・お客様のご安心を第一に取り組んでいます。

製品に含まれる環境負荷化学物質の規制表 (一部抜粋)
工程で使用される環境負荷化学物質の規制表

環境事故・土壌汚染の防止

ムラタでは、化学物質による汚染を重要な環境リスクと認識し、その回避に努めています。特に影響の規模や期間を考慮し、化学物質の貯蔵や事業所内移送に関連する設備について、未然防止のための4つの自主基準を定めて対策を実施しています。

産業廃棄物については、国内外ともに法的な許可を有する専門業者に委託し、定期的に委託先処分場を視察することで適正に処理されているか確認しています。また、工場建設の際には、土地の形質変更にともなう土壌汚染などのリスクを低減するため、調査を実施しています。

なお、2019年度も、重大な環境事故や環境法規制の違反はありません。

未然防止のための自主基準 (設備関連)

  • 地下埋設タンクの原則禁止
    燃料、有機溶剤、酸、アルカリの新液/廃液の貯蔵タンク、排水処理の原水槽は地上化を原則とする。やむを得ず地下に設置する場合には必ず二重化する。
  • 浸透防止塗装
    燃料、有機溶剤、酸、アルカリの新液/廃液の取り扱い場所は、浸透防止塗装もしくはステンレス製の受け皿を設置する。
  • 地下埋設配管の禁止
    燃料、有機溶剤、酸、アルカリの新液/廃液、工程排水の移送配管は架空とする。
  • 緊急遮断装置
    タンクローリーなどによる新液受け入れや廃液引き抜きの作業場所は、事故発生時の敷地外への漏えいを遮断できる構造とする。
富山村田製作所の架空配管
PHILIPPINE MANUFACTURING CO. OF MURATA, INCのローリーヤード
東北村田製作所の自動遮断弁

環境汚染物質の管理

ムラタは、国内事業所で取り扱っている化学物質に関する情報を登録したデータベースを構築し、個別の化学物質の使用実態を容易に把握管理できるシステムを運用しています。

「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律 (PRTR法) 」における排出・移動量の算定の際には、このシステムを利用して算出を行っています。

この法律における報告対象物質462物質群のうち、2019年4月1日~2020年3月31日に国内グループ全体において1t以上の取り扱いがあったものはトルエン、キシレン、鉛およびその化合物など29物質群でその量は以下のとおりです。

PRTR物質の使用量と排出・移動量 (国内合計)

大気汚染物質の排出抑制

大気汚染の原因のひとつである揮発性有機化合物 (VOC: Volatile Organic Compound) の排出抑制を自主的に取り組んでいます。揮発性有機化合物の使用量の多い事業所には、排ガス処理装置 (RTO) を導入しています。生産の増加にともなって使用量は増加していますが、自主取り組みによって使用量の95%を除去しています。

揮発性有機化合物使用量と大気排出率の推移 (国内)

土壌・地下水汚染の調査・浄化

ムラタでは、過去の事業活動によって発生した土壌・地下水汚染に対し、いち早く調査を実施し、早期の浄化完了を目指して、積極的な対応を進めてきました。
具体的には、土壌の性質、汚染濃度、汚染源の位置によって原位置バイオ法、原位置鉄粉法、原位置酸化分解法、その他最新技術の浄化法により、汚染源に適した浄化を進めています。さらに敷地境界域に井戸を設置して、地下水の浄化状況を監視しています。

地域住民との環境リスクコミュニケーション

ムラタでは、事業活動が地域社会におよぼすリスクの最小化をCSRの重要な課題と認識し、問題発生時の迅速な対応に努めています。

2019年度は、グループ内で騒音等について、9件の苦情がありましたが、地域住民の方々と相談のうえ、速やかに対応しました。

また、環境保全に積極的に取り組んでいることを地域の方々にご理解いただくため、会社見学会を開催するなど情報の公開にも努めています。

野洲事業所の地域住民の方々との交流
無錫村田電子有限公司地域住民の
方々の会社見学会