コンデンサ

主な製品

積層セラミックコンデンサ/導電性高分子アルミ電解コンデンサ/シリコンコンデンサ/自動車用高耐熱フィルムコンデンサなど

積層セラミックコンデンサ

 

事業機会

  • 5Gの普及にともなう通信インフラ向けの新規需要、通信端末向けの小型大容量品の需要
  • 自動車の電動化、ADASや自動運転の普及にともなう電装化の進展

強み

  • 豊富な製品ラインアップ、高いシェア
  • 小型大容量、高信頼性を実現する技術
  • 安定した品質と供給力

リスク

  • 先行き不透明な市況における短期的な需要変動への対応
  • 世界の経済成長の停滞によるエレクトロニクス市場全体の中期的冷え込み

コンデンサ事業における取り組み

2018年度までの数年間、積層セラミックコンデンサ(MLCC)の世界的な需要の拡大が続き、ムラタでは生産能力の増強に努めるとともに、小型化の推進と製品ポートフォリオの見直しにより、供給量を増加させてきました。

2020年度は5G市場の拡大や自動車向け需要の増加を見込んでおりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響で上期は世界的に経済が停滞しました。一方で、テレワークや巣ごもりなどにより、一部の市場ではMLCCの新たな需要が発生しました。ムラタのMLCCはグローバルの生産・販売ネットワークを有し、多様な市場のお客様に採用いただいており、変化の大きい環境下においても生産・販売活動を継続し、売上を伸ばすことができました。

中期的には5Gの普及にともなう通信インフラ向けの新規需要、通信端末向けの小型大容量品や自動車向けの高信頼製品の需要増加に期待をしています。これに応える製品へ経営資源を配分し、新製品の開発を進めるとともに、スマートファクトリー化の推進によって、生産性を向上させる取り組みを進めています。

また、お客様からの多様なニーズに応えるためにコンデンサのラインアップを拡充し、フィルムコンデンサやシリコンコンデンサなどの非セラミックの製品も加え、自動車やヘルスケア・メディカル市場に対しても、高信頼性で使用環境に適した新たな提案を進めていきます。

民生用積層セラミックコンデンサ

MLCCは、ジルコン酸カルシウムやチタン酸バリウムなどのセラミック誘電体と内部電極を多数積み重ねた後に、基板と電気的・機械的に結合させる外部電極を付けた電子部品のひとつであり、無極性で、耐電圧・絶縁抵抗が高く、周波数特性・耐熱性・耐久性・信頼性に優れています。

MLCCは、一時的に電気を蓄えたり放出したり、信号に含まれるノイズの吸収や一定の周波数の信号を取り出すほか、直流をカットし交流だけを通すなど、モバイル機器や家電製品をはじめ、IT機器やネットワーク・インフラ機器で採用されています。また、自動車や医療、宇宙機器など、高信頼性が求められる用途でも使われています。なかでも、スマートフォン1台当たりでは、ハイエンドモデルで1,000個前後、ローエンドやミドルレンジでも300~600個と多くのMLCCが搭載されています。

民生用は、通信端末の高機能化にともなう部品の増加、電池の大型化により、特に小型大容量化への市場ニーズに応えるためにさまざまな製品開発を行い、高い競争力のあるコンデンサのひとつとなりました。近年では、主サイズが1005M(1.0×0.5mm)から0603M(0.6×0.3mm)へ移るとともに、ウェアラブル機器や小型モジュールでは2014年に商品化した最小サイズ0201M(0.25×0.125mm)の採用が広がってきています。ムラタでは、部品の小型化や高密度実装対応への市場ニーズはますます高まると考えられることから、今後もセラミック材料の微粉化や積層技術を高め、新しい商品設計やより活用しやすいソリューション提案を行い続けます。

車載用積層セラミックコンデンサ

車載用MLCCは、高温・高湿・大電力といった過酷な環境で使用されます。民生用と比較してより高い信頼性、より長い製品寿命を達成するために、製品の材料選定や設計基準、製品の性能、工程管理など、より厳しい基準を設定しています。

ハイブリッド車や電気自動車の普及のみならず、自動運転やそれに関わるECU・カメラ・センサなどのADAS・セイフティ用途において、MLCCの採用が広がるとともに、そのセットの生産台数が急増しています。加えて、多くのお客様で採用部品の小型化が進んでおり、現在の主サイズは1608M(1.6×0.8mm)から1005M(1.0×0.5mm)へ移り、0603M(0.6×0.3mm)の需要も増加しています。また、従来は125°Cでの耐性を保証していましたが、150°Cでの温度サイクル試験や高温高湿負荷試験の要求を満たすとともに、静電気やサージ試験(ISO7637-2)に対しても、車載用途特有の要求を満たす製品が増えています。さらに近年では、より高温で使用できる製品が求められています。

こうした厳しい市場要求に応えるために、より信頼性の高い材料の開発を進め、製品設計にマージンを持たせ、製造工程において厳しい検査基準を設け、高信頼性で使用環境に適した製品を実現しています。2017年にはMLCCを樹脂で覆ったリードタイプであり、かつ、200°C満留対応の製品を商品化することに成功し、お客様の間で採用の検討が進んでいます。また、撥水加工を施した製品、MLCCに金属端子接合させた製品など、使用環境に応じたMLCCも商品化しています。

ムラタは、車載用MLCCにおいても、部品の小型化や高信頼性、高性能化に向けて、セラミック材料の開発や加工技術、検査技術を高め、社会に新たな価値を創出し続けます。

さらに、車載市場では、ムラタの信頼性の高い部品の安定供給が強く望まれており、マーケットリーダーとしてその期待に応えるべく、国内外工場で最大限の設備投資を進めています。これからも信用され続ける企業として、お客様の商品や供給ニーズを把握し、製品とともに安心、安全をお届けします。

TOPICS小型大容量積層セラミックコンデンサ「0402Mサイズ」「0201Mサイズ」が2020年日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞を受賞

ムラタの0402M(0.4×0.2mm)サイズで最大静電容量1.0μFの積層セラミックコンデンサおよび0201M (0.25×0.125mm)で最大静電容量0.1μFの積層セラミックコンデンサが「2020年日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞」を受賞しました。

今回受賞した積層セラミックコンデンサは、当社独自のセラミック素子の薄層化技術および薄層シート成形技術の確立により、「0402Mサイズ」「0201Mサイズ」それぞれで最大容量を実現しました。小型かつ大容量製品の提供により電子回路の省スペース化を促進し、高機能な電子機器の実現に向けて必要とされる設計自由度の向上に貢献します。

今後も高温保証対応や静電容量の拡大を進め、市場のニーズに対応したラインアップ拡充に取り組み、電子機器の多機能化・小型化に貢献していきます。