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「CEATEC AWARD 2022」キーテクノロジー部門 グランプリを受賞 端末上で推論処理が可能なエッジAIモジュール

2022/10/17

株式会社村田製作所
代表取締役社長 中島 規巨

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株式会社村田製作所(以下、当社)は、エッジ端末上で推論処理を行うことができる2種類のエッジAIモジュール「Type1WV」「Type2DA」が、「CEATEC 2022」において「CEATEC AWARD 2022」キーテクノロジー部門 グランプリを受賞したことをお知らせします。

CEATEC AWARD 2022 審査委員会による選評は次のとおりです。
「あらゆるデバイスにAIが搭載されるようになる中で、AIモジュールには小型軽量・省電力などが求められるようになっている。特に最近では、従来型のようなクラウドにデータを送信して処理する方式から、エッジ端末上のモジュールで処理することで、処理時間の短縮や通信コストの削減、情報漏洩リスクの回避などが期待されている。村田製作所が開発した『エッジAIモジュール』では、熱対策が不要で小型軽量、省電力というメリットがあり、汎用的にエッジAIを展開できる。
海外メーカーなど他社製と比較しても、多くの実装ニーズを満たせるとしており、世界市場においてリードできる製造技術という面でも高く評価された。」

「Type1WV Coral Accelerator Module」について

Googleが開発したEdge TPU (Tensor Processing Unit) ASIC※1を搭載しており、各種SoC※2とPCIe※3もしくはUSBのInterfaceにて接続することで、SoCにエッジ端末で処理できるAIによる推論機能を追加し、SoCの負荷をオフロードすることができます。従来高品質な動画のAI処理を実現するような負荷の大きいエッジAI対応ICを実装する際はヒートシンクやファンを設けるなどの特別な放熱設計が必要でした。Type1WVは電力効率が高いICを活用し、消費電力が小さく放熱設計が不要のため部品実装スペースの小さいカメラや外部環境の変化が激しい小型のエッジ端末にも実装が可能です。
※1 Googleが開発した機械学習に特化した特定用途向け集積回路
※2 System on a Chipの略。システムをひとつのチップ上に載せること
※3高速データ通信が可能なシリアル転送方式の規格

Googleインテリジェンス搭載AIモジュールについてはこちらをご覧ください。


「Type2DA」について

Syntiantが開発したIC「NDP102」を用いたもので小型のMCUとFlashメモリーを内蔵しながら6mm角以下の大きさを実現しており、AI音声処理でキーワードを検出するアプリケーションなどで使用されます。Type2DAは簡単なAI処理を、超低消費電力にて実現できるためコイン電池などで十分に動作でき、様々な機器に消費電力を増やさずに実装できます。そのため、簡単なキーワード検出などのAI処理を常時動作で実行する機能を追加することが可能です。


「CEATEC AWARD 2022」キーテクノロジー部門について

CEATEC AWARD 2022は、CEATEC 2022に展示される技術・製品・サービスなどの中から、出展者が事前に応募した出展品・案件について、「CEATEC AWARD 2022審査委員会」が学術的・技術的観点、市場性や将来性などの視点から、イノベーション性が高く優れていると評価できるものを審査・選考し、表彰するものです。
「キーテクノロジー部門」は、産業・ビジネス・社会・暮らしを持続的に維持・発展させ、Society 5.0の実現を支える要素技術やそれに用いられるデバイスおよびそのテクノロジー、またはその開発コンセプトを対象とし、先進性や技術性、製品・サービスなどへの活用性に優れると評価されるものを表彰します。

CEATECについての詳細は当社特設サイトをご覧ください。

ムラタについて

村田製作所はセラミックスをベースとした電子部品の開発・生産・販売を行っている世界的な総合電子部品メーカーです。独自に開発、蓄積している材料開発、プロセス開発、商品設計、生産技術、それらをサポートするソフトウェアや分析・評価などの技術基盤で独創的な製品を創出し、エレクトロニクス社会の発展に貢献していきます。

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