電動歩行アシストカー「KeePace™」は、先の「CEATEC AWARD 2012」において、"スマート・キーテクノロジー部門"準グランプリを受賞しました (図9) 。
選考委員会の選評は「高齢化社会に向けた、きわめて実用的かつ社会的意義の大きな技術」とのことで、改めてその反響と期待の大きさに驚いています。世の中を見渡すと、「要介護者を支援する」もしくは「介護者の負担を減らす」ための介護ロボットは盛んに開発されていますが、「KeePace™」のような「要介護とならないようにする」ためのロボットは、数少ないのが実状です。高齢化社会が進展する中、この「KeePace™」は、寝たきりや車いす生活にならないように、つまり、より人間らしい生活を長く送るためのアシスト機器として活躍できるものと期待しています。
一方、実用化に向けての課題は山積状態です。特に、「安全性」「信頼性」をきっちりと担保していくことが喫緊の課題となります。また、ご高齢の方、足腰の不自由な方が使用されるということで「軽量化」も進めていかなければなりません。これら課題をひとつずつクリアしながら、「ムラタセイサク君®」の「倒れない技術」がもっと身近なところで活用してもらえるよう、開発を進めていきたいと思います。