重要な環境・社会課題(マテリアリティ)

目標と実績(2022年度~2024年度)

ムラタでは、ありたい姿を実現するために社会課題を起点として重点課題を設定し、各種施策を推進して改善に取り組んできました。2022年度~2024年度の実績は以下の通りです。

◯ : 達成 △ : 一部未達 ✕ : 未達

環境

SDGs 6
SDGs 7
SDGs 12
SDGs 13

気候変動対策の強化

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マテリアリティ設定の背景
気候変動は、近年世界各地でさまざまな環境問題を引き起こしています。ムラタは経営理念である社是の精神に則り、自社の環境への取り組みと事業活動の両面から気候変動対策を推進することで社会価値と経済価値の好循環を目指し、社会の脱炭素化に貢献するため、当マテリアリティを設定しました。
目指す姿
RE100やSBTに沿った事業運営により、モノづくりにおける温室効果ガスの削減を目指します。
2022年度~2024年度中期目標 2022年度~2024年度中期実績 評価
  • 温室効果ガス排出量(Scope1, 2):
    2019年度比20%減(128万t-CO2e以下)
  • 再生可能エネルギー導入比率:25%
  • 温室効果ガス排出量(Scope1, 2):
    2019年度比35%減(104.4万t-CO2e)
  • 再生可能エネルギー導入比率:39.2%
<主な取り組み>
  • 再エネ:オンサイト・オフサイト・電力会社からの再エネ長期調達の検討および開始を進めました。
  • 省エネ:エネルギー使用状況の可視化および省エネ施策の掘り起こしを主目的としたカーボンフットプリント(CFP※1)の算出と精度の向上に取り組みました。
  • Scope3削減:仕入先様との協働によるデータ精緻化の一環としてScope3算定の一次データへの置き換えを加速し、モーダルシフトの推進を図っています。
  • ※1

    CFP:Carbon Footprint of Productの略。ライフサイクル全体を通して排出されるGHGの排出量を算出したもの。

持続可能な資源利用

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マテリアリティ設定の背景
世界的な人口増加にともない、資源の枯渇、廃棄物量の増加といった社会問題が深刻化してきています。ムラタは資源の持続可能な利用を自社の事業活動において実現することでこれらの社会課題の解決に取り組み、文化の発展に貢献するために、当マテリアリティを設定しました。
目指す姿
資源の持続可能な利用をムラタの事業活動において実現するとともに、協力者との共創により文化の発展に貢献します。
2022年度~2024年度中期目標 2022年度~2024年度中期実績 評価
  • 持続可能な資源利用率※3:2021年度実績(約15%※4)から1%改善
  • 循環資源化率※5:2021年度実績(36.0%)から5%改善
  • 持続可能な資源利用率:約15%
  • 循環資源化率:40.3%
<主な取り組み>
  • 一部の事業所でMLCCの生産に利用するPETフィルムの水平リサイクルを開始しました。
  • 原料から使用・廃棄まで、業界を超えた連携によるプラスチックの循環スキーム構築を目指しているアールプラスジャパン(RPJ)へ出資を決定しました。
  • 樹脂多層基板に使用する内層銅箔材料が、ISO14021に準拠したリサイクル100%品であることを第三者機関に検証いただき、信頼性を確保しました。
  • 積層型フィルタ及びインダクターにおける銀材料のリサイクルに取り組み、循環資源化率と持続可能な資源利用率を向上しました。
  • ※3

    持続可能な資源利用率:主に枯渇リスクの高い24資源におけるリサイクル材使用の重量割合のことです。

  • ※4

    持続可能な資源利用率の算出については、リサイクル率の一般公開情報を活用しているため推定値です。

  • ※5

    循環資源化率:ムラタの排出物(廃棄物+有価物)が循環資源化された重量割合のことです。

公害防止と化学物質管理

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マテリアリティ設定の背景
近年、各国で環境規制が強化されています。ムラタはこれらの規制に先んじた取り組みを促進することで環境への負荷を限りなく低減するなど、持続可能な事業プロセスを追求するために、当マテリアリティを設定しました。
目指す姿
従来の枠にとらわれない持続可能な事業プロセスを追求することで、環境負荷を低減し、社会と調和したモノづくりの実現を目指します。
2022年度~2024年度中期目標 2022年度~2024年度中期実績 評価
  • 重大な環境インシデント※6件数:0件
  • VOC排出量:2021年度排出量以下
  • 洗浄用途化学品への対象VOC含有を廃止していること。
  • 重大な環境インシデント件数
    • 2022年度:4件
    • 2023年度:4件
    • 2024年度:2件
  • VOC排出量(2021年度排出量:1,910t)
    • 2022年度:1,690t
    • 2023年度:1,310t
    • 2024年度:1,544t
  • 洗浄用途化学品への対象VOC含有は技術的に可能な範囲で廃止しました。今後はさらなる廃止の実現に向けて取り組みます。
<主な取り組み>
  • 2022~2024年度は、重大な環境インシデントの発生には、それにつながる恐れのある軽微な漏洩が背景にあるという考え方のもと、敷地内での化学物質漏洩を防止する取り組みを実施しました。その結果、重大な環境インシデントの件数が減少しました。今後も重大な環境インシデントの発生防止に継続して取り組みます。
  • VOC排出量は、過去からの排気処理や使用量削減など積極的な取り組みにより目標を達成しました。
  • ※6

    重大な環境インシデント:化学物質の敷地外への流出により、環境法規制値超過または地域住民に不安を与えた事故(ムラタは、公害防止に真摯に取り組むため、行政処分・指導の対象外のレベルでも、計上の対象としています)。

社会

SDGs 8
SDGs 10
SDGs 17

安全・安心な職場と健康経営

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マテリアリティ設定の背景
ムラタの大切な価値観であるCSとESの礎にあるのは「従業員の心身の健康」という認識のもと、安全・安心を包含した健康経営を推進するために当マテリアリティを設定しました。
目指す姿
安全な職場環境で、従業員一人ひとりが自身のことを健康だと実感しながら、安心して働けていることを目指します。
2022年度~2024年度中期目標 2022年度~2024年度中期実績 評価
  • 重大労働災害:0件
  • 重大火災:0件
  • 労働災害千人率(不休業災害もカウントしたムラタ独自基準):1.35未満
  • 発火事故件数:7件以下
  • 主観的健康観:80%
  • 重大労働災害:0件
  • 重大火災:6件
  • 労働災害千人率(不休業災害もカウントしたムラタ独自基準):1.26
  • 発火事故件数:7件
  • 主観的健康観:78%

<主な取り組み>
一部目標を達成することはできませんでしたが、リスク抽出の網羅性を高めた新リスクアセスメントの展開や、健康経営プランに基づく取り組みを遂行しました。
引き続き目標達成に向けた取り組みを行っていきます。

人権と多様性の尊重

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マテリアリティ設定の背景
「独自の製品を供給して文化の発展に貢献」するという社是にある言葉のとおり、ムラタはイノベーションを起こすことでお客様とともに成長してきました。イノベーションは多様な個人と個人の切磋琢磨があってこそのものであり、文化の発展にはサプライチェーンを含めそれに関わるすべてのステークホルダーの人権が尊重されることが必要不可欠であるという認識のもと、当マテリアリティを設定しました。
目指す姿
広がる人権の概念を理解・尊重し、グローバルに多様な人材を活かして、持続的な成長の実現を目指します。
2022年度~2024年度中期目標 2022年度~2024年度中期実績 評価
  • 海外間接部門従業員※7の他拠点での勤務経験比率:7%
  • 女性管理職比率:4%(単体)
  • 人権マネジメントシステムに沿ったPDCAサイクルを各事業所で展開していること。
  • 海外間接部門従業員の他拠点での勤務経験比率:7.8%
  • 女性管理職比率:4.0%
  • 人権マネジメントシステムに沿ったPDCAサイクルを国内外各事業所で展開済み
<主な取り組み>
  • グローバルに他拠点で勤務することの重要性を社内で共有するとともに、拠点間の繋がりづくりや出向者が安心して働ける環境づくりなど将来に亘ってグローバルな業務経験者が増えていくための取り組みを行いました。
  • 女性管理職比率向上のため、候補者の選出・育成計画の作成・キャリア研修を実施しました。
  • 人権マネジメントシステムに沿って国内外事業所で運用(リスクアセスメント、リスクに対する予防・是正措置、教育)することで、自社グループにおける労働人権の遵守を強化しました。
  • 「人権委員会」を主体とし、自社グループ工場・仕入先様を含むサプライチェーンでの人権デューデリジェンスを遂行しました。
  • ※7

    日本から海外への出向者を除いた、海外ローカルスタッフが対象です。

地域社会との共生

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マテリアリティ設定の背景
ムラタは、創業者の理念のもと、そこにムラタがあることが、その地域の喜びであり、誇りである企業、ムラタで働くことが、従業員の喜びであり、誇りである企業でありたいと願い、地域社会の一員としてさまざまな貢献活動に取り組んできました。近年、事業展開地域からムラタへの期待の高まりを受け、これまで以上に取り組みを強化させることが理念の実現にむけて必要と考え、当マテリアリティを設定しました。
目指す姿
事業環境の変化に関わらず地域との調和を保ち、ムラタが地域にとっての誇りであることを目指します。
2022年度~2024年度中期目標 2022年度~2024年度中期実績 評価
  • 地域の皆様とのコミュニケーションを大切にし地域課題の解決につながる貢献活動を推進すること。
  • 社会・地域貢献活動ガイドラインに沿って、グループ各社が所在する地域に与える影響や地域の課題・ニーズを把握し、主体的に貢献活動を計画・実施しました。
  • 体験型プログラミング教育「動け!!せんせいロボット」を2019年より継続実施しました。これは子どもたち自身での問題解決を通して、プログラミング的思考や論理的思考を身に付ける目的で企画した出前授業です。
  • Murata Electronics North America, Inc.(アメリカ)では、2022年より従業員主導のCSRプログラム“Count mea in"を開始しました。“Count mea in"は、従業員でワーキンググループを形成し、地域で求められているボランティア活動を従業員自らが考え実行し、従業員主導で行うボランティア活動です。
  • 村田製作所では、本社の在場する長岡京市における地域社会の発展や持続可能なまちづくりに貢献する目的で包括連携協定を締結しました。第一弾としてJR長岡京駅東口 駅前広場 再整備をおこないました。ムラタの技術で東口駅前広場のゼロカーボン化を進めるとともに、東口駅前広場の賑わい創出へ貢献しました。第二弾として、長岡京市の中心地に位置し市民の憩いの場となっている長岡公園について、官民連携による公園再整備プロジェクトを始動させました。

ガバナンス

SDGs 9
SDGs 11
SDGs 16

公正な商取引

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マテリアリティ設定の背景
ムラタは、「CSR憲章」や「企業倫理規範・行動指針」において、取引先との適正取引、独占禁止法の遵守、贈収賄その他の腐敗行為の防止などを定め、これらを日々の事業活動や業務の拠り所とし、公正な商取引の実現を目指しています。ムラタの事業がグローバルに展開される中で、社会から信頼を得て健全で持続的な成長を実現するためには、公正な商取引を徹底することが重要であると考え、当マテリアリティを設定しました。
目指す姿
重大な「公正な商取引」違反の発生件数ゼロを維持し、社会から信頼される企業であり続けることを目指します。
2022年度~2024年度中期目標 2022年度~2024年度中期実績 評価
  • <独占禁止法>
    法令・社内規定・手続きをグローバルで浸透・徹底していること。
  • <贈収賄>
    腐敗度指数の高い地域においてグループポリシーに準拠した贈収賄防止マネジメントシステムが機能し、本社への報告体制を構築していること。
  • <独占禁止法>
    グローバルで継続的に従業員教育を実施し、モニタリングも行いながら、法令・社内規定・手続きの浸透・徹底を図りました。
  • <贈収賄>
    腐敗度指数の高い地域においてグループポリシーに準拠した贈収賄防止マネジメントシステムを導入し、本社への報告体制を構築しました。

事業継続の取り組み(BCM)

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マテリアリティ設定の背景
企業は、事業活動に重大な影響を及ぼす緊急事態が発生しても、人命の安全を第一とした上で円滑に製品の供給を再開させ、企業の社会的責任を果たすことが求められます。ムラタが「Global No.1部品メーカー」として、お客様や社会にとって常に最善の選択となるように、事業継続の取り組みを進めることは重要課題であると認識し、当マテリアリティを設定しました。
目指す姿
国内外事業所・工場において、BCM体制が構築され、災害などへの備えができていることを目指します。
2022年度~2024年度中期目標 2022年度~2024年度中期実績 評価
  • 国内事業所・工場において必要項目を充足したBCPを整備していること。
  • 海外事業所・工場において、当地で想定される災害に対応したBCPを策定すること。
  • 国内において、各事業所・工場で想定される自然災害によるインフラなどの被害想定の見直しと、それに対応した各工程の製造停止期間・復旧期間の想定を行い、お客様への製品供給を停止させないための事前対策計画を定めるなど、BCPの整備を進めました。33%の事業所・工場で完了し、その他拠点は2025年度に完了予定です。
  • 海外において、各国の自然災害リスクなどを考慮の上、国内同様のBCPの改定を進めました。

情報セキュリティ

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マテリアリティ設定の背景
近年、企業の保有する情報をターゲットとした内部不正による情報漏えいやサイバーアタックによる企業活動停止など情報セキュリティのリスクが高まっています。ステークホルダーの皆様に安心していただくために、ムラタの競争力の源泉となる技術情報や経営情報などの企業機密、取り扱う個人情報、取引先・お客様やパートナーからご提供いただいた情報など、ムラタの保有する情報を守ることが大切だと考え、当マテリアリティを設定しました。
目指す姿
日常的に情報セキュリティリスクマネジメントのPDCAを機能させることでリスクを最小限に抑え、その結果、重大な影響が生じ得ると判断される事案の発生がない状態を目指します。
2022年度~2024年度中期目標 2022年度~2024年度中期実績 評価
  • 重大な影響が生じ得ると判断される事案数:0件
  • 従業員教育実施率※8:100%
  • 重大な影響が生じ得ると判断される事案数:1件
  • 従業員教育実施率=100%
<主な取り組み>
  • 第三者が、当社のネットワークに不正なアクセスを行った事案が発生しました。当事案に対する調査結果などを踏まえ、再発防止と情報セキュリティ対策の強化に引き続き取り組んでいます。
  • 全従業員を対象にした情報セキュリティ意識を高める年次教育、フィッシングメール訓練、入社時社内研修などを実施しました。
  • ※8

    実施率=実施拠点数/全拠点数