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米国Resonant(レゾナント)社の買収完了について

2022/03/29

株式会社村田製作所
代表取締役社長 中島 規巨

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株式会社村田製作所(以下「村田製作所」)は、RFフィルタのデザインに関するリーディングカンパニーであるResonant Inc.(以下、「Resonant社」)の買収を米国時間の2022年3月28日に完了したことをお知らせします。

村田製作所はこれまで「エレクトロニクス産業のイノベーションを先導していく存在でありたい」というInnovator in Electronicsに込められた想いを実践し、お客さまとの強固な信頼関係を構築することにより、コンデンサのムラタ、通信のムラタといったグローバルブランドを確立してきました。その結果、複数の電子部品において高いシェアを確保しており、通信用SAWフィルタにおいても50%の世界シェアを獲得しています。 

村田製作所の事業の基盤領域の一つである通信市場では、さらなる通信速度の向上、多端末接続、低遅延の実現に向け、通信規格の高度化が着実に進み、現在は5Gや次世代のWi-Fi規格が普及し始めています。これらの規格を用いた高速通信を利用するためには、通信端末が高周波帯における信号を正確に受信する必要があることから、ノイズの原因となる周辺周波数の不要な信号を取り除き、必要な信号のみを低損失で通過させる、帯域幅の広い高性能な高周波フィルタのニーズが高まっています。 

Resonant社独自の「XBAR技術」は、今後ますます拡大していく高周波帯において、高減衰、低損失、急峻性といった特性を高いレベルで実現しているため、従来技術ではノイズとして受信せざるを得なかった信号をさらに抑制することができます。5Gなどの高速で快適な無線通信を実現するために極めて重要な技術です。 

圧電単結晶薄膜を活用する高周波・高耐電力対応が可能なフィルタ技術

本買収により、村田製作所がこれまでSAWフィルタやI.H.P. SAWフィルタなどの電子部品で培ってきたフィルタ技術やプロセス技術、モノづくり力をResonant社が有するXBAR技術と融合させ、さらに優れた高周波フィルタを提供し、通信市場におけるマーケットリーダーとしての地位をより強固なものにできると確信しています。

村田製作所 代表取締役社長の中島 規巨は、次のように述べています。
「高周波帯の利用が進むにつれ、従来利用されてきた周波数帯と同様に数多くの周波数帯が隣接していくことが予想されます。高速通信規格の恩恵を享受するためには、どのような通信環境下であっても要求仕様に応える高い信頼性、精度を持った電子部品が必要不可欠です。Resonant社の技術と村田製作所グループが有する技術を組み合わせ、さらに優れた製品をお客さまに提供することができ、大変うれしく思います。」

本買収の詳細につきましては、以下の適時開示をご参照ください。
2022年2月15日 米国Resonant社買収に関する契約締結及び株式公開買付けの開始予定に関するお知らせ

ムラタについて

村田製作所はセラミックスをベースとした電子部品の開発・生産・販売を行っている世界的な総合電子部品メーカーです。独自に開発、蓄積している材料開発、プロセス開発、商品設計、生産技術、それらをサポートするソフトウェアや分析・評価などの技術基盤で独創的な製品を創出し、エレクトロニクス社会の発展に貢献していきます。

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