このたび、株式会社村田製作所(以下、「当社」)のデータサイエンティストチームが、推薦システム
*1の分野で世界的に高く評価されている国際コンペティション「RecSys Challenge 2025」(以下、「当コンペ」)にて8位にランクインしました。
*1 ユーザーに最適な商品や情報を提案する技術。

(左からデータ戦略推進部 田邊、村本、松井、山口)
RecSys Challengeは、ACM RecSys*2が主催する、推薦システム分野の国際コンペティションです。世界中の研究者・技術者が参加し推薦システム分野において最新のAI技術を提案する場であり、今年で第16回目の開催となります。
当コンペは2025年3月10日(月)から6月30日(月)にかけて開催され、「ECサイトにおける過去の顧客行動データ(商品購入、カート出し入れなど)をもとにした、顧客の将来の行動を高精度に予測可能なベクトル*3の作成」を課題に、416チームが参加しました。
当社のデータサイエンティストチームは、ECサイトの大規模行動ログをもとに、ユーザーの行動特性を包括的に表現する汎用的な埋め込み*4を構築し、当コンペではこの埋め込みの複数予測タスクにおける汎化性能が高く評価され、このたび8位ランクインを果たしました。
*2 ACM Conference Series on Recommender Systemsの略称。推薦システム分野の国際会議の1つ。
*3 複数の関連する数値をまとめたもの。今回の場合、顧客行動の特徴を圧縮したデータ。
*4テキストやその他のオブジェクトを、数値ベクトルに変換する技術。
当コンペのテーマである推薦技術・埋め込み技術は、当社の多様な業務領域において不可欠な要素となっています。推薦技術は、当社Webページの行動ログ解析を通じた顧客体験の向上や、顧客ニーズに即した情報提供に活用されています。また、埋め込み技術は、製品の設計パラメータを対象として新商品の設計探索を効率化する目的で用いられており、今後は製造プロセスや品質管理など、他の領域への応用も期待されています。当コンペへの参加を通じて得られた先端的な知見・技術については、今後既存の業務領域だけでなく将来的な新規事業やイノベーション創出にも向けて積極的に展開してまいります。
当社は中期方針2027において「経営資本の中核である人と組織力の強化」を成長戦略の柱に掲げ、その中でAI技術を活用した競争力強化に取り組んでいます。製造・開発現場では、データ活用によるシミュレーションの高度化、ひいてはデジタルツインの実現を加速させることで、ものづくりの高度化と効率化を図っています。またバックオフィスでは、業務プロセスの自動化やナレッジ共有の深化を進めています。
今後もコンペティションへの積極的な参加や産学連携の強化を通じて、最新の技術動向をいち早く取り入れながら技術力のさらなる向上を図ることで、AIを活用した新たな価値創出を実現していきます。
ムラタについて
村田製作所はセラミックスをベースとした電子部品の開発・生産・販売を行っている世界的な総合電子部品メーカーです。独自に開発、蓄積している材料開発、プロセス開発、商品設計、生産技術、それらをサポートするソフトウェアや分析・評価などの技術基盤で独創的な製品を創出し、エレクトロニクス社会の発展に貢献していきます。
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