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スマートフォンなどの携帯機器での通信データ量の飛躍的な増加により、スモールセルや光伝送網の構築が必要になっています。ネットワークの同期をとるために、基準クロックには原子基準やOCXOが使用されていますが、低コスト化への要求に対応するため、OCXO並みの周波数安定度をTCXOの高精度化で実現しました。
移動体通信網の基地局の通信量キャパシティは、動画などの配信によるモバイルトラフィックの増大により逼迫してきています。その解決策として、スモールセルを増やすことによりマクロセルの負担を軽減することが提言されており、今後スモールセルの需要が急増すると予想されています。
その主な理由として、マクロセルを増加させるのには膨大なコストがかかるのに対し、スモールセルは低コストであることがあげられます。これらの基地局には高精度なクロックが使用されています。
各通信会社の基幹部分に適用される最上位のクロックはセシウム、ルビジウム等の原子基準により非常に高い精度を実現しています。
基地局に設置された機器は、通常原子基準に同期するようになっていますが、何らかの理由により同期がとれなくなった場合に自身のもつ精度で通信を継続する必要性があるため、一定時間それ以前の同期データを元に精度を確保するHoldoverと、それ自身の精度で動作するFree runの精度が定められています。
高精度TCXO (HS-TCXO) XT (N) CLH_JシリーズはOCXO並みの温度特性、-10~70°Cの温度範囲において±100ppbの精度を可能 (-40~85°Cの温度範囲では±200ppbの精度を可能) にし、HoldoverとFree runの精度を確保できる製品です。さらに温度範囲を拡大した製品については現在開発中です。
ムラタでは、IC化技術により、高次の温度補償関数が得られるように構成した温度補償回路 (補償電圧により水晶振動子の負荷容量を変化させる) と発振回路を組み込んだ1チップTCXO用ICを開発しました。また、シミュレーションによるブランク設計の最適化によって、周波数ディップのない振動子を開発しました。HS-TCXOは、これらの技術を総合して高精度な温度特性を確保するとともに、OCXOと遜色のない小型・低消費電力を実現しました。
HS-TCXOの製品外観写真
チップTCXOブロック図
OCXOブロック図
従来TCXOの温度特性データ (-30~85°C)
HS-TCXOの温度特性データ (-40~80°C)
HS-TCXOの温度特性データ (-10~70°C)
恒温槽付水晶発振器。
温度補償水晶発振器。
信号源。
宅内および小規模エリア向けの小型基地局。
現行の基地局。
水晶振動子に連続した温度変化を加えたときに発生する共振周波数の急激な変動現象。