共通技術
計測技術
(生産工程技術)
Measurement Technology (Production Process) icon

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要約

  • 一般的な計測技術は、製品の品質と性能を数値で把握し保証するための基盤技術です。
  • ムラタの計測技術は、「電子計測技術」「画像処理技術」「計測環境制御技術」「自動計測技術」から構成され、「測れないものは作れない」という思想で、電子部品の信頼性を多面的に支えています。
  • 極小サイズから高機能製品までの特性・形状を、高精度かつ大量・高速に測り、結果を前工程や加工工程へ反映させ、品質向上につなげています。
  • 既存装置がない先端領域では、計測器メーカーと協働しながら独自の計測装置を自社内で開発・製造し、必要な計測技術をゼロから構築しています。
  • 今後とも、計測技術の進化を続け、高精度かつ高速な測定、過酷な環境下での計測、そしてAIを活用した測定の高度化を推進し、電子部品の品質を守る基盤技術として、未来のモノづくりを支えていきます。

ムラタの計測技術(生産工程技術)とは

技術解説

ムラタの計測技術は「測れないものは作れない」という思想のもと、電子部品の品質や性能を確保するために不可欠な技術です。「電子計測技術」「画像処理技術」「計測環境制御技術」「自動計測技術」から構成され、これらの多様な技術を駆使して、製品の信頼性を支えています。

  1. 電子計測技術:コンデンサやEMI対策部品の容量・インピーダンス・ESRなどの項目や、通信モジュールやアンテナの周波数特性やSパラメータ測定などを行い、様々な電気特性を計測器で正確に測定・保証する技術です。
    電子計測技術の実験装置
  2. 画像処理技術:光学技術と画像処理により、外観や形状を計測する技術です。寸法や形状などの規格・仕様を保証するだけでなく、色ムラや形状不良など数値化が難しい項目や肉眼では判別できない微細な異常も、高度な光学系と処理アルゴリズムで検出します。
  3. 計測環境制御技術:正確な電気特性を保証するための環境制御技術です。例えば、車載製品向けに-50°C以下の超低温環境や高温多湿環境を再現し、試験・保証を行います。温度に敏感なセンサ特性評価では、±1°C以下の高精度な温度安定制御を実現しています。
  4. 自動計測技術:計測技術を生産工程で効率的かつ高精度に運用するための自動化技術です。電子部品の整列・搬送を支えるチップ搬送技術、測定治具や端子設計技術を組み合わせ、数千万〜数億個単位の大量処理に対応します。高精度を維持しながら、多チャンネルスキャンやミリ秒単位で電極に接触する高速測定を可能にしています。

さらに、前例のない新製品開発では、既存の計測装置が存在しない場合があります。その際には、専門計測器メーカーと協働しつつ、独自の計測装置や設備を自社内で開発・製造し、必要な計測技術をゼロから構築しています。

技術の強み

ムラタの計測技術の強みは、製品仕様にある特性や形状を高精度かつ大量・高速に計測し、その結果を生産工程へ反映できることです。

ムラタの電子部品は、様々なサイズ・機能・特性を持っています。例えば、ピンセットで摘まめないような0.4mm × 0.2mmの超小型サイズであっても、1つの特性項目でも規格から外れれば、ユーザー回路の不具合につながります。このため、大量生産の製品であっても全数を測定し、特性や形状を保証する必要があります。

電気特性の保証には、pF(ピコファラド)レベルの超低容量やmΩレベルの超低抵抗を0.1%以下の精度で測定しつつ、1分間に1万個以上を搬送して全数選別できる自動計測技術が欠かせません。また、マルチチャンネルで計測器を運用する回路設計や高度な補正ソフトウェアを駆使し、生産ラインで発生するノイズを抑えながら安定的に高精度かつ高速な測定を実現しています。極小部品を1つずつ搬送して測定するための治工具には、自社内で培った精密加工技術を活用しています。

形状や寸法の保証には、外観検査が重要であり、独自の光学系設計やアルゴリズム設計および検査面を安定させて搬送できるハンドリング技術が活かされています。

さらに、計測データや不良モードはデータベースに蓄積され、不良品の除去だけでなく製品特性の変動傾向を前工程へフィードバックすることで、品質向上にもつなげています。

このように、高精度・高速な計測技術と情報活用の仕組みが、ムラタの製品品質と競争力を支える大きな柱となっています。

ムラタ独自の外観検査ソフトウェア

技術の進化

ムラタの計測技術は、「測れないものは作れない」という思想のもと、軽薄短小化と高周波化の進化を遂げてきた電子部品の品質保証に欠かせない基盤技術として発展してきました。

コンデンサや通信モジュールなどの部品サイズは、ますます小さく薄くなり、動作周波数は高くなっています。この進化に同期させて、微細加工技術や高速制御技術を融合させることで、従来の限界を超える計測精度と速度を実現してきました。

さらに、需要の指数関数的な増加に対応するため、電子計測回路のデジタル化、多チャンネル化、高速プロービング技術を導入し、計測処理能力を倍々に向上させています。

一方で、車載機器など高品質保証が求められる分野では、高温・低温など過酷な環境での特性計測技術を強化してきました。目に見えない微小欠陥を検出するために、画像処理技術の開発も進めています。さらにAIを活用した欠陥検出技術にも取り組み、膨大な計測データから異常の兆候を即座に抽出し、工程改善や品質保証に直結させていきます。

今後とも、計測技術を継続的に進化させて、さらなる部品の高度化や需要拡大に対応していきます。高精度かつ高速な測定、過酷な環境下での計測、そしてAIを活用した測定の高度化を推進し、電子部品の品質を守る基盤技術として、未来のモノづくりを支えていきます。

電子部品の品質を保証する最新計測技術

本技術の応用例

本技術は、研究開発から量産段階にあるムラタの製品とその製造に適用されています。

計測技術の実用例 ~製品紹介~

ムラタの技術