商品設計技術 パワーモジュール設計技術

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要約

  • 一般的なパワーモジュール設計技術とは、ある電力(電圧・電流)を異なる形式の電力へ変換するパワーモジュールを設計する技術全般を指します。
  • ムラタのパワーモジュール設計技術は、仕様に応じて適切な回路や部品を選定する「回路・部品設計技術」、最適な磁性部品を実現する「磁気設計技術」、部品から発生する熱を適切に制御する「熱設計技術」、各特性を維持しつつ生産性及び使用者の安全も考慮したレイアウトを実現する「構造設計技術」と「安全設計技術」、制御や通信機能を実装するための「ソフトウェア設計技術」を駆使してカスタム要求にも対応しています。
  • ムラタのパワーモジュール設計技術の強みは、総合部品メーカーとしての部品に関する知識、長年様々なアプリケーション向けにパワーモジュールを提供してきた経験、世界各地に保有している設計拠点間の連携により生み出されています。
  • 上記技術の進化及び水冷(液浸)技術の導入により、今後加速していき、より高効率化・高電力密度化の要求に対応していきます。

ムラタのパワーモジュール設計技術とは

技術解説

ムラタのパワーモジュール設計技術は、省エネルギーやGX(グリーントランスフォーメーション)に貢献するため、より高効率で高電力密度のパワーモジュールを実現する総合技術です。最大限の性能を発揮するために、複数の要素技術を組み合わせています。

  • 回路・部品設計技術:電圧・電力・サイズなどの条件に応じて適切な回路方式を選択します。化合物半導体等との組み合わせにより、高効率化することで、求められる機能や特性を満たす回路を実現します。
  • 磁気設計技術:パワーモジュールの核となるトランスやインダクタを設計する技術で、コア材や巻線構造を最適化して低損失の磁気部品を実現します。
  • 熱設計技術:熱伝導・輻射・対流を最適化する構造や材料を選定し、部品から発生する熱を効果的に制御します。
  • 構造設計技術:部品の放熱性や耐ノイズ性を確保しつつ、生産性を考慮した最適なレイアウトを実現します。
  • 安全設計技術:感電や火傷などの危険からユーザーを守るため、各国の安全規格に準拠した設計により安全性を確保します。
  • ソフトウェア設計技術:デジタル制御や通信機能を実装し、複数のスイッチ素子の高度な制御、セキュリティを確保した通信機能、そしてユーザにとって使いやすいインターフェイスを提供します。

これらの技術を総合的に組み合わせることで、市場や用途に応じた高効率・高電力密度のパワーモジュールを提供し、省エネルギーと環境負荷低減に貢献しています。

パワーモジュールの高効率・高電力密度化を実現する総合技術

技術の強み

ムラタのパワーモジュール設計技術の強みは、総合電子部品メーカーとして培った豊富な知識と経験に基づき、搭載部品それぞれの特性と信頼性を最大限に引き出せる点にあります。多様な電子部品に精通するとともに、他部品メーカーとの密接な協業により、最新部品を迅速に取り入れ、製品性能を向上させています。

具体的には、自社製のセラミックコンデンサやフェライトビーズと、他社製のMOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)などを組み合わせ、システム全体の性能を最適化し、ノイズ低減や電力変換効率の向上を実現しています。また、温度特性の確認や寿命試験を自社で実施し、採用部品の特性評価とフィードバックを徹底することで、設計段階で最適な部品選定を可能にし、信頼性向上を実現しています。

このように長年培ってきた電子部品に対する知見や他社との協業、評価やフィードバックの仕組みにより、常に性能及び信頼性の向上を目指しています。

ムラタは、世界各地にパワーモジュールの設計・開発拠点を持っており、それぞれ独自の強み・ノウハウを保持しています。各拠点の情報・技術を共有し、時には連携して開発を進めることで新たな技術・アプリケーションの開発にも繋がっています。これらの強みが、ムラタの高効率・高電力密度パワーモジュールの設計を支えています。

パワーモジュール設計技術の強み
独自のノウハウを持つ世界各地の設計・開発拠点との連携

技術の進化

ムラタのパワーモジュール設計技術は、部品の進化や新たな材料技術を取り入れ、電力変換効率と電力密度を飛躍的に向上させてきました。
1950年代に使用され始めたバイポーラトランジスタを起源とし、その後、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)やMOSFETなどの半導体素子を使用することによって、より高効率で高性能な電力変換が可能になりました。このような半導体素子の進化は、業界全体のパワーエレクトロニクス技術を大きく進化させるものでした。

1980年代から1990年代にかけては、回路方式がハードスイッチングからソフトスイッチングに移行しました。共振型回路の採用によりスイッチングロスを低減することで、電力変換効率を大幅に改善し、パワーモジュール全体の発熱を抑制することができました。
この時期に確立された高調波電流抑制に関する規制に対しては、ムラタはEMI対策技術やノイズ除去技術を投入し、規制への対応とともに高品質を維持した製品を提供しました。

2000年代にはデジタル制御技術が広く採用され、パワーモジュールの制御精度は格段に向上しました。これによって、より複雑な制御が可能となり、需要に応じた柔軟な製品設計が実現しています。その結果、サーバやIoTデバイスといった新たな市場ニーズにスピーディにこたえることができるようになりました。

最近では、化合物半導体の進化と新たな回路方式の発展が期待されています。これによりさらなる高効率化が進むとともに、水冷や液浸冷却技術の適用も必要になっています。ムラタは、従来の技術をブラッシュアップする一方で、これら新技術を取り入れることで市場や顧客ニーズに柔軟に対応し続けています。

このように、ムラタのパワーモジュールは長い歴史の中で進化を遂げ、高い電力変換効率と信頼性を兼ね備えた製品へと成長し、現在も次なる技術革新を目指しています。

ムラタのパワーモジュール設計技術の進化

本技術の応用例

  • サーバ/ストレージ/ネットワークスイッチ用パワーモジュール
  • 産業機器用パワーモジュール
  • 通信基地局用パワーモジュール
  • 家電製品用パワーモジュール

※製品情報サイトへリンクします。

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パワーモジュール設計技術の実用例 ~製品紹介~

ムラタの技術