2024年10月27日(日)、
京都市青少年科学センター
(京都市伏見区)において、第29回京都サイエンスコンテストの表彰式が開催されました。当コンテストは、物理・化学・生物・地学に関わる理科研究作品を募集し、優秀な作品を表彰するもので、子どもたちの探究心を育成し、自然科学やその研究の楽しさ・すばらしさを感じてもらうために1996年から実施されています。村田製作所は京都市とSTEAM教育を通じて次世代を育成するパートナーとして連携しており、2023年度より当コンテストの優秀賞のひとつとして、時代とともに多様化していくニーズにお応えし、独創的な製品や技術を通じて社会に貢献していくというムラタのスローガンを冠した「村田製作所
INNOVATOR IN ELECTRONICS賞」を贈呈しています。
今年度の「村田製作所 INNOVATOR IN ELECTRONICS賞」には、下記の作品が選ばれました。
- 『世界にきれいな水を届けるための研究第2弾 ~空気から水を作ろう~』
同志社小学校 6年 水野 成さん
- 『気化熱を最大限に利用して保冷庫を作成する ~打ち水 効果のヒミツ 発展編 最終章~』
京都市立春日丘中学校 3年 多田 愛唯さん
水野さんの作品は、5年生のときに自分と同年齢の子どもが衛生面で飲料に適さない水を生きるために飲まざるを得ないという現実に驚き、昨年度は水を浄化することに挑戦しましたが、電気の必要性や水質改善の難しさが課題として残りました。
今年度は、結露を用いて空気から水を取り出すことに取り組みました。装置製作から実用化にむけた課題の考察にまで進んでおり、新たな問題「乾燥地域で結露が可能か」に対して「野草を煮る」という工夫までいたったことが評価されました。また、事実整理や探究の方向性を見極める姿勢、昨年度から方針転換した柔軟さも評価でき、今後も科学的探究への取り組みを期待したいと思います。表彰式では当社のファンクショナルセラミックスを活用すれば、飲料水の製造に効果的なのではと考えていると今後の研究の展望を語ってくれました。
多田さんの作品は、打ち水の研究から知った気化熱を利用して、保冷庫の開発を続けてきた集大成です。
今年度はより冷蔵庫に近い性能を目指し、保冷庫の構造や保冷効果、容器素材、フィルタの有無や枚数などの条件設定を変えて実験を進めました。最終的には保冷庫内の温度は22~23°Cを保ち続け、野菜を入れて性能を確認し、夏でも屋外で16日間、野菜が保存できるまでに性能向上を図られました。
一から研究を見直して新しい条件で改良する柔軟さや、「気化熱を利用した保冷庫作成」という目標に対してひとつずつ課題を解決し続ける姿勢が評価されました。今後も多角的な視点から考察し、さらなる改善と完成度向上を期待したいと思います。
今年は1,804点の作品の応募があり、24作品が入賞しました。日常生活における身近な不思議や疑問点、興味を持ったこと、課題解決への意欲など、研究に取り組むきっかけはさまざまです。仮説や調査・実験を通して、科学的なデータを蓄積し、自分なりに追求して導き出した研究結果が丁寧にまとめられていました。中には、数年に亘って継続した研究や、根気強く実験を繰り返して結論を導き出した研究もありました。どの作品も非常にレベルが高く、子どもたちの熱意を感じることができました。探究心あふれる子どもたちが、私たちのこれからの未来を支えてくれることを強く実感しました。
村田製作所はこれからもSTEAM教育を通じて、未来を担う人材育成に貢献し続けます。