Murata value report(統合報告書)

社外取締役座談会

進化し続けるムラタ
企業価値向上のための挑戦と飛躍

※掲載している内容は2023年9月29日時点のものです

参加者

安田 結子社外取締役 指名諮問委員 報酬諮問委員(委員長)
日本アイ・ビー・エム株式会社、ブーズ・アレン・アンド・ハミルトン株式会社を経て、ラッセル・レイノルズ・アソシエイツに入社。同社でマネージング・ディレクターを務める。SCSK株式会社や昭和シェル石油株式会社(現 出光興産株式会社)で社外取締役を歴任。現在は、当社社外取締役のほか、株式会社ボードアドバイザーズ 取締役副社長、エーザイ株式会社社外取締役等を務める。

西島 剛志社外取締役 指名諮問委員 報酬諮問委員
株式会社北辰電機製作所(現 横河電機株式会社)入社後、同社代表取締役社長、代表取締役会長等を歴任。現在は当社社外取締役のほか、ロジスティード株式会社社外取締役等を務める。

神林 比洋雄社外取締役 監査等委員 報酬諮問委員
アーサーアンダーセン会計事務所、朝日監査法人(現 有限責任あずさ監査法人)を経て、株式会社プロティビティジャパン(現 プロティビティ合同会社)を設立。現在は同社シニアマネージングディレクタを務める。日本内部統制研究学会(現 日本ガバナンス研究学会)会長、双日株式会社 社外監査役等を歴任し、現在は当社社外取締役等を務める。

山本 高稔社外取締役 監査等委員 指名諮問委員
株式会社野村総合研究所を経て、モルガン・スタンレー証券会社入社。同社で東京支店マネージング・ディレクター兼副会長を務める。UBS証券会社マネージング・ディレクター兼副会長、カシオ計算機株式会社 常務取締役、東京エレクトロン株式会社 社外監査役等を歴任。現在は当社社外取締役のほか、株式会社日立製作所社外取締役等を務める。

宗像 直子社外取締役 監査等委員
通商産業省(現経済産業省)入省後、同省貿易経済協力局長、内閣総理大臣秘書官、特許庁長官等を歴任。現在は、当社社外取締役のほか、東京大学公共政策大学院 教授、株式会社エクサウィザーズ 社外取締役等を務める。

この1年、さらに進化した取締役会

西島

 社外取締役に就任して1年経ちますが、ムラタの取締役会は多様性のある取締役がオープンに、活発に、専門性の高い議論を展開しているという印象を持っています。時に厳しい意見も出ますが、経営層が真摯に受け止め、納得できないところは違うと発言する。建設的な議論がなされていると思います。
 また、従業員一人ひとりがムラタの技術力の高さを自負されていることから、取締役会という限られた時間の中では説明が細かく、技術的な部分に議論が引っ張られる傾向がありましたが、取締役会事務局の努力もあり、私たちの意見もフィードバックされて改善しました。現在は本質的で戦略的、長期的な経営課題が議論される場になっているというのが、この1年で感じた変化です。

神林

 従来に比べて事前説明の内容と方法も工夫されてきましたね。何が課題であり、執行側としてどのようにしたいのかが説明されたうえで取締役会に臨めるため、焦点を絞って発言できるようになったと思います。
 以前にはなかった取締役会後の振り返りの時間も設けられ、取締役会の議論の中で気になった点について気軽に発言でき、あらためて説明いただいたりすることで、より理解を深めることができました。
 また、社外取締役会は、それぞれの視点を共有しながら、次の取締役会に向けての対応や方向性などを自分としても再確認できる良い機会となっています。ただ、いつも時間に余裕がないことは残念ですね。もう少し余裕を持って社外取締役会に臨めると、より一層、取締役会の充実に向けて効果が期待できると思います。

宗像

 神林さんがおっしゃるように、事前説明の充実を実感しています。実施回数が増えましたし、何を議論したいのかを先に提示してもらうことで議論を進めやすくなりました。
 また、西島さんがおっしゃるように、取締役会全体の議題の整理や、それに対する時間配分も改善され、会議が効率化されてきたと感じています。

山本

 事前説明などの回数が増えたことで結構な時間をとられますが、ひとつひとつの議案には事業部や機能スタッフ部門の強い思いがあり、我々もそれを理解し、客観性を持って課題や方向性を見出していけるよう、緊張感を持ちながらコミュニケーションしていくことが重要だと思っています。
 この1年間の変化というと、大きな潮流の変化が起こっている中、取締役会の強い問題意識により、グローバルリスク体制整備やサステナビリティの推進のためにコーポレートガバナンスやCSR統括委員会、リスク管理委員会からの報告などに意識的に時間を割いて議論をし、共有化を図ることで、取締役会の実効性の向上にもつながりました。
 議長(村田恒夫 代表取締役会長)も、この1年は特に、議論を大局的に、また戦略的に進めていきたいという意欲を持たれていると感じています。社内の取締役に意識的に発言の機会を与えるなど差配を非常に工夫されており、議論の充実につながっています。
 私は、2022年度は円安進展下での二度の業績の下方修正を経験するなど、ムラタにとっての転換点だったと思っています。事業を牽引していたスマートフォン需要の成熟化、半導体の不足、ウクライナ情勢の激変や米中の緊張関係の拡大など外部環境が大きく変化する中で、主力製品の受注低迷、買収事業などでの苦戦の長期化などがありました。つまり、中長期的なムラタの企業価値の継続的な拡大をどう図るかという課題がより鮮明となった年だと思います。そのため、今後の中長期の成長に向けた本質的な議論がどこまでできたかがポイントでした。実際、先ほど述べたような課題については、取締役会で共有し、次にどういった方向で進めるかということを議論しました。そういう点で、大変意味のある年だったと思います。

安田

 私も明るいニュースが少ない年だったと感じており、中島社長も年始の年度方針でおっしゃっていましたが、苦しい状況の中で足元を固めなくてはならず、本質的な議論に向かうことが求められた年でした。そのような中で、社外取締役として本質を突いた問題提起や助言ができていたか、社外取締役としての責任を果たせているか、日々自省しながら議論に臨んでいます。ただ、明るいニュースが少ない状況でも前向きに考えて進んでいくのがムラタの良さだと思います。
 もうひとつの変化として、社外取締役の活用がうまくなったと感じます。ムラタの社外取締役の特徴は、専門的な知見を持った人たちで構成されているということです。

5人の社外取締役の異なる分野の専門的な知見を活かした議論や助言を促すような取締役会が運営されるようになり、 また2023年に入ってからは、「アドバイザリーミーティング」という形で、価値創造プロセスや有価証券報告書・統合報告書に関してのヒアリングなども実施されました。これは良い意味で社外取締役をうまく使っておられると感じたところでした。ムラタのオペレーショナル・エクセレンスのひとつだと思います。

企業価値を向上させるためのガバナンスのあり方とは

西島

 取締役会の中で、取締役会の今後のあり方についての議論が行われており、非常に良い機会だと思いました。取締役それぞれの視点から大変活発に意見が出され、認識の違いや共通点、どういった方向へ持っていきたいかを確認することができました。今後も継続的にこの議論を深めていくことで、ムラタの取締役会をもう一段上のガバナンスのレベルへと進化させるための良い材料となるのではないかと感じています。

神林

 ムラタの取締役会はモニタリング型を目指すという方向性が村田会長や中島社長より語られますが、私はモニタリング機能とアドバイス機能の組み合わせを求められていると感じています。
 取締役会では、村田会長から、経営の本質を問うような話がたびたび出されます。ムラタの経営にとって一番大事なのは何か、つまり価値創造の中で何を大事にしていけばよいかということを社外取締役にも問いかけられているのです。村田会長は、取締役会のあり方を考えるにあたり、単にハードローやソフトローの解釈だけの議論ではなく、経営に照らしてどうあるべきかといった議論をあらためてするべきだと考えておられるということに気付きました。
 私はモニタリング型の取締役会というのは、社外取締役が適切な質問をすることだと思っています。「なぜこうしないのか」ではなく、「なぜそうするのか」という質問をすることが重要だと考え、そのように心掛けて取締役会に臨んでいました。ですが、今後は社外取締役ももっとこうした方がいいのではという、一歩踏み込んだ話をすべきかもしれません。アドバイス機能をどのように組み込んでいくのかが取締役会の今後のあり方に関する議論のポイントのひとつだと思います。

山本

 私も、取締役会のあり方の議論を整理しながら明確化しようとする取り組みには価値があると思います。つまり、ムラタが目指すべき方向に合致する取締役会にダイナミックに変えていく、そのためには取締役会のあり方の議論を経営戦略と企業価値の向上にリンクさせて、ムラタ流のものをつくっていくことが求められます。ただ、ガバナンスの有効性を高めるには、取締役会の活性化と合わせて、まずは経営会議で妥当性を持って質の高い議論・意思決定をすることが大前提となり、この2点を絶えず追求していく必要があると思います。経営会議での議論や資料の共有などについて、より一層の工夫をしてもらいたいと思っています。

宗像

 経営環境が変わったからこそ、取締役会をどのように経営に活かすのか、会社側として非常に真剣になっていることを実感しています。
 さまざまな課題がありますが、それらを整理し、取締役会として本当に議論すべき課題とは何かをもっとクリアにして、それらに関する議論に集中するとよいのではないでしょうか。会社としてここを重視したいというディレクションがあるとフォーカスを得やすいですし、明示することで、異なる認識や考え方があった場合に意見を出しやすくなります。

西島

 ムラタの取締役会をもう一段上のガバナンスのレベルへと進化させるもうひとつのポイントとして、会社全体の戦略・方向性と個別の戦略や経営課題との紐づけがあると思います。

個別の戦略や経営課題を議論する際に、会社全体が向かう大きな青写真とのつながりが見えにくいことがあります。そのつながりは経営層の頭の中では整理されているかもしれませんが、そこをしっかり紐づけして、全体像の議論やモニタリングをしていくことが、ガバナンスのレベルアップにつながるでしょう。

安田

 取締役会以外の場になりますが、社外取締役会の有効活用も課題のひとつと考えます。現在の社外取締役会は時間がかなり限定的で、十分な議論をすることに難しさを感じておられる方もいらっしゃると思います。社外取締役が取締役会の実効性の向上に向けて、お互いにしっかり議論できる場になると大変有益です。社外取締役会としてのアジェンダは何か、アウトカムは何かを整理するなど、運営方法を改善していく余地があると思います。

社外取締役としてのあり方の変化

安田

 社外取締役として取締役会にどのように臨むかという点ですが、私自身は、役割分担のようなものを意識しています。
 各々の専門性を活かした指摘や助言がなされるため、議論の効率性、高度化という観点から、社外取締役としての期待される役割を認識したうえで、自分はどう発言するのがよいのか意識して、工夫して発言するようにしています。

宗像

 私自身は、外部環境が大きく変わっていることを受けて、地政学、サイバーセキュリティ、サプライチェーンのリスク管理などについて重点的に発言するようにしています。さらに、昨今はサステナビリティの観点から、企業活動において地球環境保護や資源の節約や循環にどう取り組むのかが重要視されています。そのような中で、お客様への配慮などあると思いますが、世の中の大きな流れであって正しいと考えることについては、堂々と発信していくことが必要だと考えており、引き続きそのような観点からも貢献したいと思います。

山本

 私は、専門家であるがゆえの質問ではなく、別アングルから出てくる質問も大事だと考えています。各々が専門外の視点からふと湧き上がる質問をすることで、新しい風が起こり、議論が発展し、新しい気付きが生まれるかもしれません。
 私が質問するときに心掛けているのは、これまで当たり前と思ってきたことは本当なのか、常識を疑ってみるということです。外部環境の潮目が変わっているときだからこそ、これが当たり前だと思ってきたことが本当は当たり前ではないのではという点を掘り起こし、議論して、皆で知恵を絞るのが大事だと思っています。

西島

 私も、それは本当かという投げかけをしていく時期だと感じています。ムラタは組織も個人も能力が高い。社是を軸にし、価値観を共有し、マトリックスがうまく回って、自然に全体最適がつくられており、一人ひとりの自己規律も高い。そして今までの経験からの自己肯定感も高い。ですが、潮目が変わったときにそれは本物かと問うていかなければならない。今まさに、自己肯定感の反対側にある危機意識を、経営層にも従業員にも、持ってもらう時期だと感じています。そのため、そういった視点からの質問を投げかけることが大事だと思うのです。
 私自身も執行側の立場だったので、問われても答えることが難しいことがあるのはよく分かります。例えば、先ほど会社全体の青写真を見せてほしいと申しあげましたが、それが難しいことだというのも分かっています。そのうえで、自分自身が問われて困る問いをあえてするようになったというのが、社外取締役としての私自身の変化ですね。

神林

 私は、現在の会社の仕組みで果たして十分に対応できているのか、あるいは新たに何かをすることが必要なのか、という視点から発言することを心掛けてきました。リスクが顕在化した場合に、どのような仕組みでもって取締役会へ報告し、執行側で対策し、対策内容や進捗・結果について取締役会でフォローアップするというサイクルが構築できているのか。現時点では、取締役会で取り上げられた議案について、フォローアップが不足していると感じるものもありました。

フォローアップ体制の整理・強化、PDCAを回せる仕組みを、今一度考えてみることが必要かもしれません。また、これに関連して、取締役会と監査等委員会の役割分担や、監査等委員会の機能とは何か、どうあるべきかという点についても、あらためて考えることが必要であると思っています。

宗像

 私も、監査等委員会の機能や取締役会との分担はあらためて整理すれば良いと思います。それに加えて、監査等委員会と内部監査室との関係や、内部監査室としての機能はどこまでか、といった議論も引き続きしていくべきだと思います。

山本

 そうですね。この3つの組織が一層連携する仕組みの構築も必要と感じます。また、2016年に移行した監査等委員会の一員として求められる役割を再確認し、そのために何をなすべきかといった議論も深めるべきだと思います。

指名・報酬諮問委員会の合同開催による連携

安田

 指名諮問委員会と報酬諮問委員会について、2022年度の一番の変化点は、両委員会の合同開催を実施したことですね。そこで代表取締役社長の評価と選解任の議論の連携をとったところが一番評価すべき点ではないでしょうか。

西島

 私は両方の委員会に参加していますが、どちらも透明性が高く、客観的な議論ができる環境が整っています。取締役会の実効性を高めるために非常に重要な役割を果たしていますし、うまく機能していると思いますね。特に印象に残っているのは、安田さんが言われたとおり、しっかり議論を重ねて代表取締役社長の評価の仕組みをつくり、それを実際に回したことでしょう。代表取締役社長を評価しないと報酬も決まらないし、その先の指名・再任審議もできません。ここを合同でやるのは非常に意義深い。評価・報酬・再任の審議が連携してなされたことは、中島社長にとっても初めてのことであり、納得感があったのではないでしょうか。さらにPDCAを回してブラッシュアップしていくと思いますが、次の代表取締役社長を選定するときの人材の選定基準の参照事項になる良い取り組みになったのは間違いないですね。

山本

 合同諮問委員会はムラタが新しくトライした素晴らしい取り組みだと思います。代表取締役社長評価を代表取締役社長の自己評価とともに、合同で多面的に行うことによって、客観性と透明性が高まり、それが経営の質的向上につながっていくと思います。このことが両委員会のレベルをさらに高めることにつながると確信しています。これらはステークホルダーからの関心も極めて高いことであり、中長期的な建設的対話にもつなげ得るものと期待しています。

神林

 私にとっても、合同委員会はさまざまな情報が共有されて、指名と報酬に対する判断の共通基盤ができた非常に良い場でした。報酬の決め方については、個人別の賞与はまだ議論すべき余地が残っているものの、まさにムラタのValue for fee(価値に見合う報酬)になっており、ムラタが何を大事にしてきたか、これから何を大事にしていきたいか、ムラタらしさがよく出ています。日本企業としては最先端を走っているのではと思うくらいレベルが高いです。これらをグローバルに説明できる仕組みをつくり、これから採用する人も含め従業員がモチベーションをさらに上げられるような形に持っていけるとよいですね。

安田

 報酬諮問委員会については、回数も内容も充実した1年だったと思います。報酬諮問委員会の年間の活動計画の議論、役員報酬の基準値の検討、社会価値目標の係数の議論、指名諮問委員会との連携などが、主たる活動でした。役員報酬に関しては新しい制度を取り入れた初年度ということもあり、運用上はまだ議論が残っていると感じています。一方、今の仕組みで運用してみて出てきた反省点や課題について、執行側も委員の方々もレベルの高い健全な議論ができました。営業利益やROIC(税引前)という短期指標だけを目標にしてよいのか、従業員と一体となったムラタらしい報酬システムの運用のあり方とはどうなのか、長期的な株主様との価値共創を進める仕組みは何を指標にすればよいのかなどが議論され、今後のアジェンダにも反映されていくと思います。

ムラタがさらに飛躍するために超えるべきハードル

神林

 ムラタの社是には「独自の製品を供給して」という一文がありますが、そのための研究開発・体制をどうしていくべきかという議論を深化させていかなければならないと私は感じています。今の研究開発の体制で十分なのか、3層目ビジネスにどのような影響を与えているのかなど、もう少し解像度を上げていく必要があると思います。

宗像

 外部環境がこれまで以上に難しくなっている中で、稼ぐ力をどのように高めていくのかが最も本質的な課題だと思っています。
 現在は1層目が稼ぐ力を牽引していますが、コモディティ化によりその利益率が維持できなくなった場合にどうするのか。一方、採算性の低い2層目の製品についてどのようにスピード感を持って新陳代謝を高めていくのか。さらには3層目ビジネスに必要なリソースをどのように獲得していくのか。ポートフォリオを進化させていく議論を充実させる必要があると思います。

山本

 Global No.1部品メーカーとして企業価値を高めていくための経営課題として、まずはグローバルでの多様な人材の採用・育成、そして挑戦への機会創出などが肝要と思います。このことは情報セキュリティ、品質・安全、コンプライアンスの体制整備、また、3層目ビジネスの開発、技術革新にもつながるものと思います。
 また、新素材・新商品開発力の強化による収益性の改善、コンデンサへの収益依存度の高さ、特定地域への希少資源などへの依存度の高さの是正も重要な課題だと思います。そしてM&Aで獲得した差異化技術による新製品開発への貢献度、長期不採算事業からの撤退に関する経営判断などもモニタリングしていきたいと思います。

安田

 私はダイバーシティが課題のひとつだと思います。昨年実施された女性管理職とのパネルディスカッションを通じて、ムラタの女性管理職の視座の高さと能力の高さを実感しました。さらに驚いたのは、従業員が多様性に対する受容性を十分持てていると感じたことです。ムラタには言わなくても分かるだろうという暗黙知の世界がありますが、そこをあえてコミュニケーションし、伝える力と発信する力を具体的なアクションに変えていく取り組みを可視化していく。それがこれからのムラタのチャレンジのひとつであろうと思います。

西島

 私はイノベーションの創出につきると思います。先にも述べましたが、ムラタには真面目で、自己規律が高い社風があります。そこからもう一歩踏み込んで、バックグラウンドや企業文化が異なる「ムラタらしくない」人を取り込むことに、もっと大胆にチャレンジしても良いと思います。今まで積み重ねてきた良さは守りつつ、新しいムラタらしさを加えていくことで、スピード感のあるイノベーションの創出を実現できるのではないでしょうか。
 私自身の思いとして、これからも繰り返し伝えていきたいです。