2023/02/28
株式会社村田製作所
代表取締役社長 中島 規巨
株式会社村田製作所(以下、「村田製作所」)は、RE100の実現のために、新たに国内4工場に蓄電池システム(以下、「本システム」)を導入します。将来的にこれらの工場を100%再生可能エネルギー利用工場とすることで、グループ全体の事業活動における使用電力の再生可能エネルギー化を推進するとともに、地域社会の環境負荷低減に貢献することで持続可能な社会の実現を目指します。
<新たに導入する4工場>
・仙台村田製作所(宮城県仙台市)
・伊勢村田製作所(三重県津市)
・ハクイ村田製作所(石川県羽咋市)
・ワクラ村田製作所(石川県七尾市)
仙台村田製作所
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伊勢村田製作所
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ハクイ村田製作所
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ワクラ村田製作所
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本システムは2021年11月に金津村田製作所(福井県あわら市)に初めて導入しました。今回の導入により国内5工場で稼働し、自家発電設備によるCO2削減効果は年間累計で1,897トンとなります。
本システムは大規模ソーラーパネルと蓄電池ユニットに、生産計画・電力消費・気象情報・発電予測の各情報を統合管理し、リアルタイムでエネルギー使用の最適化を行うことができる独自のエネルギーマネジメントシステムを組み合わせています。発電が可能な日中は、生産量の増減や天候の変化をモニタリングしながら自家発電の利用と蓄電池の充放電を効率的に行い、系統電力の供給負荷を安定的に低減します。また、夜間は日中の電力需要に備えた蓄電池への充電を行い、系統電力の供給負荷の安定化に寄与します。
近年、温暖化による海面や気温の上昇、異常気象の発生などが大きな社会課題となっており、再生可能エネルギーの活用が重要となっています。特に日本では夏季・冬季に電力需給が見通しにくい状況もあり、再生可能エネルギーの発電量が安定しないことから、供給網の不安定化が問題となります。そこで、各企業が追加性※1のある再生可能エネルギーの利用促進に加えて、エネルギーマネジメントを効率化していく必要があります。村田製作所は、こうした社会課題の解決に向けて、ソーラーパネルでの自家発電に加え、蓄電池ユニットを用いてエネルギー使用の最適化を行い、持続可能な社会の実現に取り組んでいきます。
本システムは、村田製作所の二次電池が持つ強みを生かした蓄電ユニットを活用しており、長期間にわたって安定的な稼働が期待できます。気象条件や生産品目など、拠点ごとで大きく異なる操業状況におけるシステム稼働状況を分析し、知見を蓄積することで、今後さらに多くの事業所・工場への展開を目指します。
新たに導入する蓄電池システムの概要
拠点名 |
仙台村田製作所 |
伊勢村田製作所 |
ハクイ村田製作所 |
ワクラ村田製作所 |
所在地
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宮城県仙台市
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三重県津市
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石川県羽咋市
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石川県七尾市
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導入時期
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2023年1月
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2023年3月
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太陽光発電システム容量
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666kW
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1,316kW
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1,289kW
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695kW
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蓄電池容量
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1,076kWh
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538kWh
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538kWh
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538kWh
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発電量
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740MWh
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1,541MWh
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1,233MWh
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643MWh
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CO2削減効果(年間)
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361トン
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619トン
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602トン
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314トン
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今後も村田製作所グループは引き続き国内・海外拠点における再生可能エネルギーの利用促進を図り、気候変動対策に向けた取り組みを進めていきます。
村田製作所グループの社会価値に関わる経営目標※2
村田製作所グループはグローバルの社会課題解決に貢献するために、「気候変動対策の強化」をマテリアリティ(重要課題)として設定し、再生可能エネルギーの導入促進の取り組みを進めています。グループ全体の温室効果ガス削減の総量目標を実現する事業運営を行い、各事業所で省エネルギー化・再生可能エネルギーの利用を促進する投資を積極的に行っています。
※1 追加性:再生可能エネルギーの発電設備を新設することで、既設の火力発電や原子力発電を代替すること。
※2 温室効果ガス排出量の対象はScope1とScope2の合計。
関連情報
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ムラタについて
村田製作所はセラミックスをベースとした電子部品の開発・生産・販売を行っている世界的な総合電子部品メーカーです。独自に開発、蓄積している材料開発、プロセス開発、商品設計、生産技術、それらをサポートするソフトウェアや分析・評価などの技術基盤で独創的な製品を創出し、エレクトロニクス社会の発展に貢献していきます。
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