環境とムラタ

水資源管理

基本的な考え方

世界人口の増加や気候変動の影響により、水資源の重要性や水リスクへの対応要求が年々高まっています。
ムラタは事業活動において、水資源が欠かすことのできない重要な天然資源のひとつであると認識しています。この限りある資源を保全し、効率的な利用を促進することで地域社会に対する影響を最小限に留める活動を行ってきました。
これからも社是の理念やEHS防災方針の考え方に基づき、従業員一人ひとりが地域社会や環境との調和を大切にしながら、水資源の適正管理に努め、健全な状態で次世代へ引き継ぐための取り組みを推進していきます。

Link: 村田製作所グループ EHS防災方針

ガバナンス

ムラタでは、環境マネジメントシステムに基づき、水リスク対応を含む環境活動を推進しています。その一環として、水資源管理に関するリスクと機会を特定し、法的およびその他の要求事項(環境規制や業界動向)の確認を行っています。また、教育や訓練の実施、内部監査、マネジメントレビューを通じて、運用管理状況を確認しています。
また、代表取締役社長を委員長とするCSR統括委員会と、常務執行役員を委員長とする環境委員会を年2回開催し、水資源管理における方針の策定、取り組み状況の報告・審議を行っています。

ガバナンス体系図

Link: コーポレート・ガバナンス体制

取り組み

ムラタでは、すべての従業員がEHS防災方針に基づき、水資源の保全や効率的な利用を促進し、事業活動を通じて地域社会との調和を図っています。
これまで、地域社会や環境との共生を実現するために、水使用量の削減や適切な排水管理に取り組んできました。日々の生産活動においては、水使用量や排出量を監視し、水資源の有効利用を考慮した事業運営を継続しています。
その結果、直近5年間(2020年度~2024年度)の実績において、水使用量を売上高で割った原単位使用量※1が、2019年度比で11%削減できています。この取り組みは、持続可能な事業運営にむけた重要なステップと位置づけています。
また、水リスクの高い地域を特定し、これらの地域における取り組みとして、水の再利用や排水ゼロを達成するための水管理の徹底、工程改善、技術開発に努めています。さらに、製造工程で使用する化学物質を適切に管理し、敷地外への漏洩事故を防ぐため、安定的な操業にも従来以上に力を入れています。

Link: 環境インシデントへの対応

  • ※1

    :売上原単位(千m3/10億円)にて評価を実施した。

水リスクの管理

ムラタは、WRI Aqueduct※2やWater Risk Filter※3などグローバルツールを利用し、水リスク評価を行っております。全体のスクリーニングでは、大多数の事業所において水リスク低~中程度という結果を得ています。

さらに地域特性や流域の課題に基づいた水の管理目標であるCBWT※4の設定を行うべく、グループ全体の水使用量の70%を占める11の重点事業所につき、その周辺流域の人口動態などに基づく水需給バランスの評価、生物多様性を考慮したKBA(Key Biodiversity Area)への影響も評価を行いました。
結果として、4事業所(中国無錫、中国佛山、タイ、フィリピン)において比較的高い水リスク(水ストレス)が存在することが分かりました。これら4事業所に対し、リスク低減対応方針を定め、リスク回避に取り組んでいます。
また、新たに工場用地を取得する際は、水資源の利用可能性や排水規制等によるリスクを確認しています。
引き続き、地域の水リスクの監視と水利用に関する改善取り組みを実施し、効率的な水利用に努めます。

  • ※2

    :世界界資源研究所(WRI)が開発した水リスク評価ツール

  • ※3

    :国際環境NGO世界自然保護基金(WWF)が開発・運営している水リスク分析ツール

  • ※4

    :Context-based Water Target(CBWT)

水ストレスの高い事業所マッピング(引用元:Aqueduct別ウィンドウで開く(英語))

水使用量および排水の管理

ムラタは、各事業所において取水量の削減活動、効率的な水使用および水のリサイクルに取り組んでいます。排水管理では、法規制値を超えた化学物質を含む排水の敷地外への流出を発生させないために、リスクアセスメントおよび規制値より厳しい自主基準値設定を行っています。

<取り組み例>

  • 2020年 深圳村田科技では、工程排水を100%工程に戻し再利用しています。
  • 2020年 出雲村田製作所では、工業用水を循環利用して水リサイクル率50%を達成しています。
  • 2024年 富山村田製作所では、水処理設備を導入し水リサイクル率50%を達成しています。
  • 2024年 仙台村田製作所では、排水を回収・再利用する再生水供給サービスにより、上水コストを前年比80%削減を達成しました。

Link: 独立第三者の保証報告書別ウィンドウで開く

取水量と売上高原単位の推移
取水量(水源別)の推移
排水量(排出先別)の推移