タイムレースに優勝したアイディアと技術力の発想のカギとは?

第一夜は脚立25m走への挑戦。脚立の機能を持ちつつも自走するという難題にムラタのエンジニアたちが立ち向かいました。リーダーの中島とメンバーの橋本、近藤、矢嶋に、参加の経緯や得た学びなど、挑戦の舞台裏についてインタビューしました。
※本ページは番組内容のネタバレが含まれます。

Member

中島 航
モノづくり技術統括部
プロセス開発1部 
開発3課
橋本 侑亮
モノづくり技術統括部
モノづくり技術開発1部 
開発1課
近藤 崇幸
モノづくり技術統括部
モノづくり技術開発1部 
計測1課
矢嶋 華子
モノづくり技術統括部
プロセス開発1部 
開発3課

プロジェクト参加の経緯

村田製作所には、日常業務以外に新しい技術に挑戦する場があります。そのような企業文化の中に生きるエンジニアたちが、今回の挑戦への参加を決めた理由についてお伺いしました。

中島:
この企画については、かねてから社内で盛り上がっていました。そんなときに総合リーダーの福永から参加要請がありました。当初は遠慮していたのですが、福永の熱い要望もあり参加を決意しました。
橋本:
入社以来、ムラタセイサク君やムラタセイコちゃんの開発のような仕事がしたいという願望があり、上司にも訴えていました。そして今回、上長から魔改造参加への打診があり、即答で参加を決めました。部下の思いを大切にしてくれていたことに感謝しています。
近藤:
これまでにも社内のいろいろなプロジェクトに参加してきており、魔改造にも興味がありました。日常の業務もあり即答はできませんでしたが、上長から背中を押してもらったこともあり、参加を決めました。
矢嶋:
メカに携わる私にとって、魔改造はかねてから興味がありました。学生時代には基礎研究が中心でしたが、今回モノづくりが経験できるのであればと、参加を決めました。

楽しかったこと、苦労したこと

今回は生産設備の開発という、言わばメーカーの中では黒子的な存在のメンバーが表舞台に立ちました。日常は表に出ることも少ないメンバーは、どのようなことに喜び、そして汗を流したのでしょうか。

開発中に楽しいと感じたことと苦しいと感じたことは?

矢嶋:
参加した誰もがあきらめずに、ひとつの目的に向かって努力し続ける空気に触れられたことが、一番楽しかったです。私はステアリング機構を担当したのですが、モータートルクとバネの力のバランスの調整が本番直前まで続き、そこはとても苦労しました。
中島:
コストがキツかったですね。それが強度に影響し、試作段階では部品の破損が続き、思うような結果を出せませんでした。
近藤:
走行タイムがどんどん短縮されていったときは、うれしかったですね。
橋本:
一言でいえば「苦労=楽しい」ですね。
中島:
ある一瞬が楽しかったというより、課題にぶつかると原理原則に立ち返って考え直し、改良して走らせる、その作業を深夜まで続ける。このプロセスのなかに、苦労も楽しさもありました。

さまざまな部署から選抜された方々とのコミュニケーションはうまく取れましたでしょうか?

矢嶋:
やる気を持ったスキルの高い集団だったので、コミュニケーション面でもまったく問題はありませんでした。

日常業務とのギャップに戸惑いはありましたか?

中島:
今回は「速く走らせる」というシンプルな目的です。日常業務で培ったノウハウを活かしつつも、一方では切り離した感覚で取り組めましたので戸惑いはありませんでした。
矢嶋:
高い安全性が求められる生産設備とのギャップには戸惑いを感じました。

改造期間での印象的なエピソード

マシンの開発という作業のなかでは、意外な出来事も多かったと思います。そのなかで起こった印象的なエピソードについて、お伺いしました。

人間関係でのエピソードは?

中島:
会社のなかではかなりのベテラン社員や高い地位の方にも遠慮せずに用事をお願いしました。ときには食料の調達すらお願いすることもありました。また、技術面でもベテランや若手といった垣根もなく、フラットな立場で議論することができました。さらに個人が持つモチベーションが高いためなのか、意見の衝突も少なかったと思います。
近藤:
お菓子の箱に入った差し入れの中身がスタミナドリンクだったときには、うれしいような辛いような気持になりました。

勝つこと以外に拘ったことは?

中島:
ステラを操作するリモコンの形状ですね。3Dプリンターで作ったのですが、持ちやすいようにするだけでなく会社のロゴをモチーフに作成しました。
橋本:
予算内であれば二回の試技でそれぞれ別のマシンを走らせても良いというルールだったので、二案を持っていきたかったです。二案の方が面白いと思いましたし、ムラタならできるというところを見せたいという思いもありました。しかし、予算が厳しく最終的には一案ですら予算はギリギリでした。
近藤:
クルマやロボットのような形にならず、脚立らしさを最大限に残したいと思いました。

改造を通して感じた「ムラタらしさ(ムラタの強み)」とは

自社に身を置いて日常の業務に励んでいると、自社の特徴や独自性に気が付きにくいこともあると思います。今回の挑戦を通じ、日常業務と異なる体験をされたなかで、メンバーはどんな「ムラタらしさ」や「ムラタの強み」を感じたのしょうか。

「ムラタらしさ」とは?

中島:
時間とコストの制約のなかでも原理原則に則って開発を進めていく、それを日々繰り返していく。これは日常業務で培われた力であり、そこにムラタらしさがあるのではないかと思います。

「ムラタの強み」とは?

橋本:
今回の挑戦で感じたのは、勝負強さですね。練習でダメでも本番では決まる。たとえば本番寸前の走行でシャフトが折れたことがありました。もし、これが本番だったら走行できなかったでしょう。本番寸前で異常を発見し修理して、本番に間に合わせることができました。運もありますが、日常業務で培われた品質に関する拘りが呼び込んだ勝負強さだと思っています。

今回の改造を振り返っての学び、業務にどう生かしていけそうか

まったく新しいマシンの開発に、日常という枠から飛び出して挑戦しました。そのなかでメンバーは何を学び、何を今後の業務に役立てていこうと感じているのでしょうか。

矢嶋:
技術に対する深い知識を持ったメンバーと接する中で、理論や論文を基に技術的な主張をすることで、意地を張ったような対立を避けることができることを学びました。また、今回「速く走らせる」というとてもシンプルな目標に全力を尽くしましたが、日常の業務では目標と手段が入り乱れてしまうことがあります。目標を明確にするということは今後の業務でも意識していきたいと思います。
近藤:
まずはやってみる、手を動かすことの大切さを学びました。時間のあるなしに関わらず、やってみて形にして検討するという手段は、今後の業務にも活かせる貴重な経験だと思います。
橋本:
一か月半という短い期間でも共通の目的を持ち、コミュニケーションを密にとることで、これだけの成果を上げることができるということを学びました。今後も、費用と時間を有効に活用してスピード感のある設備開発に取り組んでいこうと思います。
中島:
「勝つこと」よりも「楽しむ」こと、そして組織を超えてコミュニケーションをとることの重要さを学びました。また、メンバーの思いを尊重して、ひとつでも多くのアイディアを採用できるよう努めましたが、それによって生まれる相乗効果は大きいと感じました。 ほかにも、極めて短い時間でのモノづくりで経験した時間の使い方、さらにフェイス・ツー・フェイスでの議論の大切さ。自分も含め、今回参加したメンバーがこれらの経験から自身の能力に幅を持たせ奥深く技術を探求することで、より創造的で革新的なモノづくりが実現できるものと信じています。

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